以前、春秋時代の戦争が戦車戦であると説明しましたが
戦国時代になると、歩兵が戦いの中心となっていきます。
春秋時代では、戦車には貴族階級だけが乗っており
歩兵は戦車の単なるサポーターに過ぎませんでした。
しかし、戦闘の規模が次第に大きくなっていくと
兵力を増大しなくてはなりません。
一台の戦車を増やすことは、大変な労力、財力が必要です。
そう簡単に増やすわけにはいかず、歩兵を増やさざるを得ません。
すると今まで戦車の単なるサポーターに過ぎなかった歩兵が
独立した部隊となっていきます。
周辺各国も兵力を増大させていくと
戦闘の規模はますます大きくなり
動員される兵士の数もますます増大していきます。
そうすると、貴族の”家の子郎党”だけではまかなえず
農民兵を動員する必要が出てきます。
全体の兵力が大きくなると部隊の中で占める
戦車の比率はますます小さくなっていき
戦車部隊を支える貴族制は、時代にそぐわなくなります。

農民から徴兵された歩兵部隊が
戦国時代の主役に躍り出たのです。