すぎたるもの
- 2021/01/07 20:21:05
投稿者:タッチャン■
災害で大きな被害を受けた発展途上の惑星
救援隊は、災害復旧後大きな被害を受けた農業の支援を申し出た。
この星の住民達は、自分達が持っている鍬や鋤などの農具を所望した。
「もっと便利な農業用機械―トラクターやコンバインーでも良いのですよ」
しかし、住民達は言った。
「いえいえ、これで十分です。」
そこで、救援隊は昔ながらの鍬や鋤などの真新しい農具を与えた。
この事を聞きつけた、隣の惑星の住民は、最新式の農業用機械を所望した。
彼らは、さほど被害を受けていなかったのだが
救援隊はしぶしぶ彼らの望む機械を与えた。
それから、十数年の年月が経過した。
最新式の農業機械を得た惑星では、最初の数年は大変豊かになり
農地は大幅に増加し、住民達は楽をしていた。
だが、ある日その機械は動かなくなった。
機械が故障したのだ
しかし、彼らは機械を直すすべを知らなかった。
一台、また一台と機械は故障し
やがて、全ての機械が2度と動かなくなった。
機械を使って農地を耕すことに慣れてしまった彼らは
もはや、以前のようには農地を手で耕すことが出来なくなっていた。
農地は荒れ果て、惑星は寂れていった。
一方、鍬や鋤を得た住民達は、毎日精を出し
農場を少し大きくして、少しだけ豊かになっていた。
時には、鍬や鋤が壊れることもあったが
彼らには、それを自分達で修理する技術があった。
そのため今でも彼らは、自分達で農地を耕し
少しだけ豊かになった事を、喜んでいた。
彼らは、それで満足だったのである。
わたしたち星の民の問題点はいずこに。
比較対象のはっきりした、とても人間的なお話ですね^^
結末が分かっていたとしても。
わたしは、どちらを選択するのだろう。
って、こんな感想じゃなく。
もっと軽く、あー楽しかった!
でいいのかな^^;
比較対象のはっきりした、とても人間的なお話ですね^^
結末が分かっていたとしても。
わたしは、どちらを選択するのだろう。
って、こんな感想じゃなく。
もっと軽く、あー楽しかった!
でいいのかな^^;
わたしたちは何をなくして何を忘れていってるんだろうって
読んだあと、窓の外を見ながら考えてしまいました。
こういう系の小説、好きです(p・・q)