⚔.華子 さま専用
- 2019/02/28 13:51:35
※
本名は明かさない設定の都合により、名前は「匿名」にしております。
ストーリーを進めて行く中で設定を明らかにしていくつもりです。
当方のキャラクター設定に不都合な点(地雷等含む)がございましたら仰ってください。
――――――――――――――――
名前:匿名
性別:男
年齢:22歳
職業:審神者
性格:
穏やかで温かみのある人柄。
自制心が強く、常に冷静でいることを心がけている。
分け隔てなく優しい性格のため親しみやすい雰囲気だが、
自身のことは不用意に話さないなど他者とは一線引いて接している。
容姿:
亜麻色のロングヘア。
色白の肌や肩口から流れる緩い三つ編み、涼やかな目元からは
嫋やかな印象を受ける。
身長は175cm。普段着は着物で、優しい色合いのものを好む。
攻めor受け:攻め
備考:
とある本丸の新米審神者。初期刀は加州清光。
本名、生い立ち等、色々と不詳な点が多い。
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皆さまのキャラの名前:審神者(匿名)
管理人のキャラの名前:加州清光、オール(固定)
シナリオ:
政府から支給される初期刀に加州清光を選んだ審神者は
本丸にて彼を顕現させることに成功する。
その他:
1から始めたいので、加州清光の顕現直後からスタート希望です。
ある程度したら他の数振りも顕現させたいと思います。
顕現させる刀剣男士はその都度管理人様とご相談させて頂ければと
考えております。
恋愛要素も含め、ストーリー重視での進行をお願いいたします。
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*作成お疲れさまでございました
*奇数コメお願い致します
*糖度等は如何致しますか?
そういった表現内容にもしご希望あればお聞かせください
⇒恋愛要素は少なめ、ストーリー重視
(※上記以外に何かあれば気軽にお申し付けくださいませ)
いえいえ、お気になさらなくて大丈夫です。
おや…そうなのですね。
本当は引きとめたいところですが、
華子さまがお決めになられたことですから…
承知致しました。
此方こそありがとうございました。
掲示板の件、承りました。
私生活が忙しく今後も顔を出せない日が続くと思うので脱退させて頂きます。
短い間でしたがありがとうございました。
この掲示板は消して下さって構いませんので、お手数ですが宜しくお願い致します。
乱はにっこりと笑みを浮かべてそう言った。
もしかしたら何か入っているかも、と清光を振り返ってそう言う彼に
清光は小夜の手を引きながら、こくりと頷いた。
「うん、結構大きな冷蔵庫、あったしね。その中に何かあるといいなー。ね、小夜」
「う、うん…?」
まさか自分に振られると思っていなかった小夜は、戸惑いながらも
清光の言葉に頷いた。
*
遡行軍の部隊名もどんどんと増えていますし、何やら意味ありがなのもありますしね。
無限に想像ができちゃうのが、きっとこの作品のいいところのひとつなのですよ…!
いえいえ、お時間ある時などに、覗いてみる感覚で構いませんよ◎
決してご無理はなさらないでくださいませ..❀
「厨なら案内するよ、確か冷蔵庫があったはず。もしかしたら何か入ってるかも」
加州と回った記憶を思い出して、乱にそう声をかける。そうだよね?と後ろの加州を振り返った。
・
刀剣乱舞の考察をしているときりがないですよね。遡行軍や検非違使の存在も気になりますし、敵部隊の名前ひとつでも無限に想像できちゃいます…
更新が遅くてすみません。
三振りはじーっと見つめる。
何やら包みに入っているそれは、一体どんな味がするのだろうか。
一番興味津々であった乱が、さっそくその包みを手に取っては、ぺりぺりと剥がして
中身を取り出した。
薄く切られたその食パンを、一枚手に取ってはおもむろにそれを口へと運んだ。
途端に広がる、その食パンが持つほんのりとした甘みのようなもの。
固くは無くて、男がいうように若干ふわふわとした感じがした、でもちょっとだけ口の中が
ぱさつくような、そんな感覚がした。
もぐもぐと咀嚼しては、乱は一口食べてみた感想を述べる。
「あるじさんの言う通り、ふわふわっとしてる!でもちょっとぱさぱさするんだよね~…
あと何か物足りない感じがするの…味、かな?味が足りないのかなぁ?」
それを聞いていた清光と小夜も、一口それをかじってみた。
乱のいう様に、何かが足りないような…そんな気がした。
そんな中、小夜だけはまったく別なことをぼそりと呟いた。
「……食べられるものが、あるだけ…いいと、思うけど……」
すると、たまたまそれを聞いていた清光が、小夜の頬をむにっと摘んだ。
「そういうことだけど、今はそうじゃないのー。小夜も何か考えてよね、
足りない感じがするのをどうするのかさぁ」
そんな時、乱がその手の平を合わせる様にしてぱちんと叩いた。
「そうだ!そういえば人は何かのせたり塗ったりしていたのをボク思い出したよ!
ねえねえあるじさん、ここにも何かなーい?お台所どこにあるんだろー?」
そう言いながら、乱は食べかけのパンと自分の分の包みを手に持って
厨を探しに向かった。
*
考察好きに全力同意です..❀
創作、色々見ているのもそれだけで楽しいですよね ◎
所謂、「個体差」というものがありますから、すべておんなじ、なんてことは
ないんですよね、みんな違ってそれでいてみんな個性豊かでとても素敵です。
いえいえ、お気になさらずに..✿
「えっ、と。……食パン?ふわふわの……」
男の手には四角状の包装が、その中には薄く切られた食パンが入っていた。
彼らを上げて落とすようで罪悪感に苛まれているのか、食べてもいないはずが口から出まかせを言ってしまう。ふわふわ、というよりはぱさぱさに近いような見た目だ。
そもそもここは電気が通っていたっけ?
でも厨には冷蔵庫があったような。
そんなことを考えながら、食パンの入った包みを三振りの前に置く。
「一応政府から支給されたものだから……安全に食べられる、と思うけど……」
男の語気が段々と弱くなっていく。
・
考察好きな私からすると自由度が高い、謎が多い設定は嬉しい限りです…!
ネットにあげられている創作を見てもそれぞれ個性が出ていて面白いですよね。本丸も、刀剣男士たちも十人十色で「よそはよそ、うちはうち」のスタンスが根本にあるから出来ることですよね。
長々と語ってしまいすみません(^^;
お心遣いありがとうございます。
小夜と乱はまじまじと見つめる。
そんな二人に、清光は彼を庇う様に立っては、その手をぱたぱたとさせる。
「ほらほら、そんな風に不躾な視線を向けないのー。
えーと、俺は加州清光。ここのいちばん最初の刀なんだよね、よろしく」
そう口にして、清光は二人に対して手を差し出す。
乱と小夜と両方と握手をかわしたあと、彼が「ごはんにしないか」と問うた。
前の主のところで、人はものを食べて生きていくというのは知っている、
けれどそれがどうやってできるのかも分からなければ、どんな味がするのかも分からない。
乱と清光はその瞳を輝かせながら、男を見る。
心なしか、小夜の方も、その青い瞳をじっと男の方に向けている様子だった。
「ねえねえ、ごはんってどんな感じなの?とっても楽しみー!」
乱ははしゃぐ様子でそう言った。
*
なるほど…!!
たしかに、この組み合わせはとっても素敵です、かわいいです ✿
彼らの台詞とかですよね…正直戦装束にも疑問が浮かぶ子はちらほら居ますが..笑
自由度が高いということは、それだけ各々で色々な可能性を考えられるというわけです。
妄想…じゃなくて、想像や解釈などが捗りますね…
ここはこうしたい、などはどうぞお気軽にお申し付けくださいね◎
楽しくやれることが何よりもいちばんなので..❀
加州の件もあって二回目の自己紹介はやや慣れた様子だった。
側で体調を気遣う加州に静かに笑みを返して、目の前に現れた二振りに視線をやる。乱藤四郎と名乗った短刀は、西洋のロマンス映画にでも出てきそうな金髪碧眼の美少女を彷彿とさせる可憐な容姿をしている。その隣に立つ小夜左文字は乱よりも小さな体躯をしているが、大きな目から滲み出る負の色はどことなく不気味であった。
ともあれ、三振りを無事に顕現させたことで安心感を得た男は小夜に覚えた違和感を一旦は飲み込み、さて、と話を切り出す。
「早速だけど、ごはんにしない?」
そろそろ腹の虫もなく頃だ。
八の字に下がった眉が茶目っ気たっぷりにそう訴えた。
・
ありがとうございます。
この三人の組み合わせが見てみたく顕現させました、短刀ちゃん可愛いですよね…(*´-`)
刀剣乱舞自体が自由度の高い世界観なので、明らかにされていない部分のロルは色々な可能性を考えてしまって少し戸惑いますよね.汗
自分で世界観を創っていけるところは刀剣乱舞の素敵なところだとは思いますが( ´ ▽ ` )
主の手元を覗き込んでみたが、刃渡りをみたところきっと短刀だろう。
その二振りを手に大事そうに抱えて、和室へと戻る。
そんな彼の半歩後ろを、清光もついていった。
やがて彼は、その刀を刀掛台へと置いては、
その刀身に手をかざした。
…彼が顕現の儀を行うところを見るのは、初めてだ。
邪魔にならないように、彼の居る場所の少し後ろで、それをじっと見つめる。
一体、どんな子が来るのだろうか?
すると、まずは二振りの内一振りが淡い光をはなっては、
やがてそこに置いていた刀はなく、代わりに小さな人影が立っている。
少し後に、残りのもう一振りも同じように光をはなっては、
置いていた刀の代わりに、小さな人影が立っている。
「乱藤四郎だよ。……ねぇ、ボクと乱れたいの?」
軍服のような装束、下はひらひらとした可愛らしいスカートに、
そこから伸びる華奢な足。
橙色の長い髪に青い瞳が特徴の、乱藤四郎。
「僕は小夜左文字。あなたは……誰かに復讐を望むのか……?」
和を基調とした青い衣に、その小さな身体ほどに大きな笠。
全体的に青い見目をしている彼は、小夜左文字。
一連の流れを見ていた清光は、一拍おいて主の元へと駆け寄る。
ここに来る前、少し具合悪そうにしていたし、大丈夫なのだろうか。
「主、大丈夫。でも、なかなか可愛らしい刀がやって来たね」
清光は、小夜と乱の方に視線を移して、笑みを浮かべた。
*
短刀ちゃん…!!
差支え等はございませんでしたので、このまま進行させていただきますね❀
顕現の際が未だにちょっと手探り感が否めなくて、どことなく違和感があるかもしれませんが
今はどうかあたたかい目で見ていただけると幸いです..汗
二振りを抱えて再び和室へと戻った男は、加州のときと同じように刀掛けに置いてその刀身に手をかざした。
・
どちらも短刀にしてみました。
乱ちゃんと小夜ちゃんにしようかと考えていますが、差し支えなければそのまま進行お願いいたします。
清光は、言いかけた言葉をぐっと飲み込んだ。
ここで踏み込んでしまうことは、それは何か違うのではないだろうか、と。
彼が大丈夫、というのだからきっと大丈夫なんだ、それで良いのだろう。
「…分かった、それじゃ鍛刀部屋に行こっか!」
そう言って、彼と一緒に鍛冶場へと足を運んだ。
道中、どんあ刀が来るのか楽しみだねー、なんて会話をしながら。
*
清光の次、所謂「初鍛刀」はおおよそ短刀の子かと思いますので、
短刀の中から、華子さまの推しの子でも指定していただければ◎
二振り、ということは清光もいれて三振り…ですから、鍛刀を二度行うということですよね?
相違があればご指摘ください..
其方は、最初に鍛刀したときより、ちょっと頑張ってみようとかだと
もしかしたら、脇差やそれ以上の子が来てくれるかもしれませんね..*
当方としては、特に指定はありませんので、華子さまのお好きな子で構いませんよ◎
もしよかったら、当ゲームの方をされておられましたら、其方をご参考していただいても
構いませんし..❀
ふっと笑む。
「俺は大丈夫。行こうか」
見抜かれたと気付いて咄嗟に出た言葉だった。ここで彼の言葉に甘えるわけにはいかない。この関係は馴れ合いではないのだから。あくまで、業務。男はそう線引きしていた。
加州の問いかけにはっきりとは返さず、とにかく鍛冶場へ行くべく背を向ける。
・
このあと二振り鍛刀させようと思いますが、誰に来てもらいましょう?
ふっと笑む。
「俺は大丈夫。行こうか」
見抜かれたと気付いて咄嗟に出た言葉だった。ここで彼の言葉に甘えるわけにはいかない。この関係は馴れ合いではないのだから。あくまで、業務。男はそう線引きしていた。
加州の問いかけにはっきりとは返さず、とにかく鍛冶場へ行くべく背を向ける。
清光はしばしじーっと彼を見つめる。
「…主、無理してない?疲れてるなら、明日とかでもいいんだよ?」
困ったように眉を下げては、彼に言葉を掛ける。
審神者、といってもおそらくそれは様々なのだろう、と思う。
審神者だからといって、決して皆が沢山の霊力を持っているわけでもないのだろうし、
個人差が、もしかしたらあるのかもしれない…清光はそう考えた。
確かに、鍛刀してみようよ、と誘ったのは清光だが
だからといって、彼に無理をしてほしいわけではないのだ。
疲れているなら、今日はゆっくり休んでもいいのではないだろうか。
それが悪いことだというわけではないのだから。
「俺、よく分かんないけど刀を顕現させるのってすごく力使うんでしょ?」
「鍛刀、してみようか?」
最大編成人数は六振り。加州を除いて、あと五振りが必要ということになる。鍛刀となると必ずしも目当ての刀剣男士を迎え入れられるわけじゃない。“安定”が百来る保証もないわけで。とは言え加州もそれだけのために言い出したわけではないだろう。何にせよ、始動するには刀が必要だ。疲れた体を持ち上げて、加州を鍛冶場へ誘った。
空いている手で、清光の頭をそっと優しく撫でてくれた。
そんな彼に、たちまちその機嫌をなおしたのか、
清光は、とても嬉しそうに「えへへー」と笑みを浮かべている。
先ほどまで拗ねていたのが、まるで嘘のようだと感じられた。
ふと、清光は思うところがあったのか、
彼に問いを投げかける。
「ねえねえ主。俺以外にも沢山刀いるんだから、仲間増やしてみようよ!
もしかしたらあいつが来るかもしれないしねっ」
これから自分たち「刀剣男士」は、歴史改変を目論む者と戦っていかなければならないのだ。
清光は、別に自分が弱いだなんてことは思っていないけど、
やっぱり歴史と…それから主とを守るためには、仲間がいた方がいいのではないかと考えたのだ。
会ったばかりだというのに、随分と懐かれているものだ。刀の彼と、審神者とは言えただの人間である男とでは互いの存在意義の認識に大分差があるように思える。会ったばかりの自分を、それこそ沖田総司と勘違いしているのではないかと錯覚するほどに主と呼び慕う彼を男は少し不思議な感覚で見ていた。
ぎゅうっ…と両手で包み込むように握った。
それから、俺の隣の部屋が空いているから、その言葉に
清光はその顔を途端に綻ばせた。
「もう~っ!もしかして俺のこと、からかってたのー?
ちょっと…ていうかかなり、泣きそうだったんだからねっ!」
むすっと、頬を膨らませては拗ねる。
面と向かって、返事を渋られてしまうのは、それはそれは怖かった、と
清光のその心の内に、若干トラウマじみたものができてしまったのはまた別の話。
「えっ?あぁっごめんごめん」
傷つけるつもりはなくて、と弁解しようとも考えたがそれよりも先に「俺の部屋の隣が空いてるから」と答えてしまう。
彼の顔を見つめていた。
彼の人となりは何となく分かってきていた気がしたので、
別にここで「駄目!」とは言われないだろうと、そう踏んでいたのだが…
「っえぇ!もしかして…だめなの?」
返事を渋る彼に、清光はその瞳を見開いてはぱちくりと数度瞬きをした。
まさか、ここで渋られるだなんて思ってもみなかったのだ。
どうしよう、断られちゃったら…ちょっと泣きそうだ。
清光は、その眉を八の字に下げては、尚も彼の顔をじーっと見つめる。
「ん〜、それは……」
そのまま顎に手を当て考え込んでしまった。もちろん断ることは微塵も考えていないから、ちょっとした悪戯心で加州の反応を見てみようと企んでいるだけだ。
厩に畑…厨や鍛冶場、刀装部屋という札がかけられていた部屋…
それから、これから増えるであろう男士のことを考慮した、沢山の部屋。
やがて最初に居た部屋に戻って来ては、
彼が押し入れから引っ張り出してくれた座布団に腰を落ち着かせた。
疲れたね、そう口にした彼の言葉に清光こくり、と頷いた。
「そうだねー、でも主と沢山見て回れたから俺は楽しかったよー」
そう言って、ぐぐっと軽く背を伸ばした。
それから、部屋は如何するかという話になり、清光は少し首を傾げる。
「俺の部屋はー、主の部屋と近いところがいいなー…駄目?」
お願い、と言いたげな表情を浮かべては彼の顔をじっと見つめる。
大浴場や畑も完備されたここは家にしては大豪邸すぎる気もするが、これから増えるであろう同居人の数も考えるとそんなことは気にならなかった。
最初の部屋に戻ってきたところで、あらかじめ押入れにあった座布団を引っ張ってきて休憩を取ることにした。
「疲れたね、まだ真昼間だけど」
浅く伏せた目を持ち上げて加州を見る。
「そうだ、部屋を決めないと。手入れ部屋と、君の部屋もね」
やっぱり清光は嬉しそうにしては、その顔に笑みを浮かべた。
口ではああは言っても、やっぱり同じ主の元に仕えてきて、
共に戦ってきたのだ。
そう考えると、やっぱりその片割れのような彼の事は色々と考えてしまうものだ。
彼が、つないだ手を揺すったことに、清光もそれを真似る様に揺すっては
その手をにぎにぎとさせた。
「うん、安定も…他の刀も見つけられるといいね。あ、でもいっぱい増えたからって
俺を愛してくれなくなるのはいやだからねー?」
俺、拗ねちゃう、と少し頬を膨らませてはそう言った。
主が同じだということは、“安定”も沖田総司の刀だったということだ。それが短刀なのか、打刀なのか、それすらも分からない。一本丸の主として無知蒙昧だったと相槌を打ちながら反省する。知識を深めると同時に早く彼の片割れを迎え入れることも、早速男の消化リストに加わった。
「ふふ、分かった分かった。早く見つけようね」
小さな子供と接する要領で繋いだ手を揺すった。
清光が少しわたわたとしては、少しその頬を赤らめては呟くように言った。
「あいつってのは…その、安定のこと。俺と安定は、元主が同じなんだよ。
だから、こんないいところなんだし、折角なら来ればいいのにーってね…
あっ、これあいつには内緒だからね!」
何だか寂しくて、片割れとも呼べるような彼の事を思い浮かべたなんて、
安定に知れれば、絶対に笑われるに決まっている。 というか想像が容易なのだ。
清光は、しーっだよ、しーっと口元に人差し指を立ててはそう言った。
刀にも知り合いがいるのだろうか。彼らにもそういった概念があることに驚いた。
歩きながら、ちらりと加州の表情を窺う。少し困ったように笑う彼の顔を見るとなんとも言いがたい気持ちが胸の辺りを包んだ。
清光は嬉しくなり、数度その手をにぎにぎとさせた。
こんな風に誰かと手を繋ぐ、なんていうことは刀であったときは考えられないことで、
今、こうして人の身を得たからこそ、できることなのだろうなと思った。
自由に動かせる手足があって、動かせば音を発することができる口があって、
なんて人の身というのは、おもしろいものだろうか、なんてことを考えては、
これからのことがとても楽しみに思えた。
手を繋ぎ、彼と一緒に色々なところを見て回る。
彼の言う通り、部屋がいくつもあって、そのどれもが興味深い。
でも、こんなに広いと何だか……
「俺と主だけじゃ、ちょっと寂しいよね…
っあ、別に主と二人だけなのが嫌ってわけじゃないよ?でも…ここにあいつも来れば、
もっと楽しいだろうなぁ…、なんてね!」
あいつも来れば、の時に一瞬だけ寂しそうな顔をしたが、すぐに笑みを浮かべた。
男もまた、握られた手を振りほどくことなく指を絡めて返した。
誰かと手を繋ぐことなんて滅多にない。記憶をたどって、幼い頃に両親とそんなこともあったかと思い返すと久しぶりの感覚に何だか胸のあたりがこそばゆくなった。
「随分と広いね、部屋がいくつもある」
廊下を歩きながら、視界を流れる部屋の数に圧倒される。あまりの広さにここで二人だけで暮らすのは少し寂しく思えてくるくらいだ。
むむっと、その頬を膨らませたが、すぐにいつもの調子を取り戻す。
「はーい。んじゃ、いつでもやりたくなったらいってよねー、俺とおそろいにしよ、主っ!」
ね、と何とも可愛らしい笑みを浮かべてはそう言った。
最初の挨拶や簡単な自己紹介も無事に終わって、一段落がついたところで
彼が、「本丸を見て回らない?」と問うてきた。
確かに、まずは内情を知っておくべきだって言うもんね、なんてことを
頭の中で考えて、清光は彼の言葉にこくりとひとつ頷いた。
「よーしっ!それじゃ、本丸探検しに行こっか!」
清光はそう言うと和室の外へと進んだ皐月の痕をついていき、
彼の手をぎゅっと握っては、「いいでしょ~」と言いたげな顔をして笑みを浮かべた。
「そんな……、俺はいいよ。また今度にするね」
特段身なりに気を遣っているわけでもない。慣れない爪紅にほんの少しの抵抗があるのか、やんわりと断った。
会話の区切りがついたところで話題を変えようと辺りを見回す。
さて、何からするべきか。初期刀の顕現を終えて軽い自己紹介も済んだ。まだ本格的に始動するには穴が多すぎる。にわか仕込みにはなるが他の数振りの顕現や刀装の作成、その後には出陣命令の消化や報告書等の事務仕事まで残っている。挙げればきりがない。だが、今日はもう一振り顕現させてかなりの体力が消耗された。仕事を進めたい気持ちが半分、休みたい気持ちも半分。何をすべきか悩んでいると、突然思い付いたように和室の外へ進む。
「そうだ、本丸を見て回らない?」
加州を振り返って一言。
今日からこの本丸が彼らの家になる。まずは家を知ることから始めようと思った。
「そんな……、俺はいいよ。また今度にするね」
特段身なりに気を遣っているわけでもない。慣れない爪紅にほんの少しの抵抗があるのか、やんわりと断った。
会話の区切りがついたところで話題を変えようと辺りを見回す。
さて、何からするべきか。初期刀の顕現を追えて軽い自己紹介も済んだ。まだ本格的に始動するには穴が多すぎる。にわか仕込みにはなるが他の数振りの顕現や刀装の作成、その後には出陣命令の消化や報告書等の事務仕事まで残っている。挙げればきりがない。だが、今日はもう一振り顕現させてかなりの体力が消耗された。仕事を進めたい気持ちが半分、休みたい気持ちも半分。何をすべきか悩んでいると、突然思い付いたように和室の外へ進む。
「そうだ、本丸を見て回らない?」
加州を振り返って一言。
今日からこの本丸が彼らの家になる。まずは家を知ることから始めようと思った。
枯れ葉そう口にしては、一度離した手を、すくうように上げては優しく握る。
清光は、自分の手よりも大きい彼の手に握られて、ほんの少しその赤い瞳を
丸くしたものの、彼が次に口にした言葉に、とても嬉しそうに目を細めた。
「えへへー、でしょでしょ?いっぱい可愛くしてるから、いっぱい使ってよねっ!
そうだ、主も爪デコってあげよっか~?」
彼の指をじーっと見つめながら、そんなことを口にした。
綺麗な指だから、彼にも似合いそうだな…なんて思いながら。
「じゃあ……、清光。改めてよろしく」
一度離れた手を今度は男からすくい上げ優しく握る。取った手は存外繊細なつくりをしていた。彼の目の色を映したような紅色の爪に自然と目がいく。
「爪、可愛いね」
普段からなんの手入れもしていない自分の爪と彼の爪を見比べて、その綺麗な爪紅に思わずそんな言葉が漏れた。
清光は、うーんと言った様子で、その顎に手を添えては小首を傾げている。
やがて彼からも、「よろしくお願いします」といった言葉が発せられた。
そんな彼に、清光はにこりと笑みを浮かべてみせた。
「ほら、そんなとこでいつまで膝ついてちゃだめだよー、立って立ってー」
そう言って彼に手を伸ばす。
少しの間逡巡したような素振りを見せた彼は、やがてその手を控えめにとっては
二人して、その場に再度立ち上がった。
すると、清光のことを何て呼べばいいのか困っているようで、
そんな彼に、清光はくすくすと小さく笑った。
「加州さん、はやだなー…清光って呼んでほしいな!あとその、ですますっていうのもだめー」
たとえ人と刀とで、立場や存在が色々違っていても。
今は同じ場所にいるのだから、その間はできるだけ対等にありたいと思った。
頭を上げるとかちりと合う互いの視線。今度は取り繕うような柔らかい笑みを男は浮かべる。
「……もちろんです。これからよろしくお願いします」
ずっと一緒に。
何気ない言葉に少しばかり胸が痛む。男は審神者として、彼らは刀剣男士としての役目を全うすれば果たしてその後はどうなるのだろうか。目処が立っていない話だが、この関係が永遠に続く保証はない。それに審神者として彼らとの“ずっと”を望むなんて矛盾したことは考えてはいけないだろう。
「あ……。加州さん、でいいのかな。すみません、なんて呼べば良いですか?」
ぎこちなく名前を呼んでみる。
自分を主と呼ぶ彼に対して加州さんというのはあまりにも他人行儀すぎるようにも感じるが、いきなり敬語を外して呼び捨てにするのもなんだか照れ臭い。
…のだが、何だか変な間があいてしまった。
もしかして、自分は何かいけないことでも聞いてしまっただろうか?
そんなことを頭の隅で考えていると、目の前の人物は、
清光に対し、座礼をした。
なんとも畏まった挨拶に、清光は少し戸惑いを見せる。
心なしか、その声が震えているように聞こえたし、
もしかして何か無理をしているのではないだろうか…?
清光は、すとんとその場にしゃがみ込むと、その人物と目線を合わせようと試みた。
「えーと…審神者、じゃなくて…主!そんなに畏まらなくてもいいよー。
だってこれからずっと一緒にいてくれるんだよね?俺のこと可愛がってくれるんだよね?」
*
ありがとうございます、承知致しました。
はい、此方こそ華子さまのご希望にそうような…素敵だと思えるようなお話を
共に作って参りたいと思います..❀
ご相談の方は、どうぞ遠慮なさらずにお気軽にお申し付けくださいね..*
此方も、何かあればもしかしたらお伺いしたりすることが
あるやもしれません…その時は、何卒よろしくお願い致します。
刀の付喪神、それも今後は戦さ場にその身を投じるはずの加州の体は案外線が細く、おまけに顔も少女のように綺麗だ。思ったより可愛い子が来てしまったと肩から力がふっと抜ける。
本当にこの子が戦線に立てるのか?無骨な考えが頭を過るが、あくまでも神にそんな不埒ことは聞けなかった。
拍子抜けして変な間が空いた。男ははっと我に返ると訝しげな様子の加州に座礼する。
「初めまして、これからお世話になります。この本丸の審神者です」
落ち着いて話したつもりが緊張して声が震えていた。
・
はい、大丈夫です。
一緒に素敵なお話が作れるよう、色々と管理人様とご相談させていただければと思います。
自分の最期は…一体どんな風なんだったかな…?
あの片割れや…沖田くんは、今どうしているんだろうな…
もやもやとした思考の最中、どこからともなく声が聞こえた。
俺を、呼ぶ声。
行かなきゃ、行かなきゃ、その呼ぶ声がする方へ。
…―
…加州清光が、その赤い瞳を次に開いた時、目にしたものは
なんとも見覚えのない場所だった。
まばゆい光の中、その黒と赤の戦装束の裾を翻し、その黒く長い髪を靡かせて、
自分の足で、その地についた。
「あー。川の下の子です。加州清光。扱いづらいけど、性能はいい感じってね」
するすると言葉がその口から紡がれては、目の前にいる人物をぱちくりと数度瞬きをしては
じっと見つめた。
「…えーと、俺を呼んだのは、あんたでいいの?」
少々戸惑いながらも、とりあえず自分を呼んだであろう目の前の人物に
声を掛けることにしてみたのだった。
*
よろしくお願い致します。
男士たちの基本的なものとしては、本家ゲームと同じで、
一般教養と自分たちが何をするべきなのか、などといった基本的な知識は
最初からある、といった内容で構わないでしょうか?
もしこの辺りで、何かご希望等ございましたら、遠慮なく仰ってくださいませ。
体を吹き抜く草木の香りと、時折聞こえる陽と戯れる鳥の甲声に、現世とは比にならないほど穏やかな時間の流れを感じた。
和室には刀掛けに置かれた一振りの打刀と、その刀身に手を翳す一人の男がいた。
ひと束に編まれた長い髪や、鴇色に染まる羽織の袖から伸びる玉手からは彼が男だとは一目で分からないだろう。
男は双眸を伏せて念じるように小さく何かを唱えている。
「……俺に、ついてきてください」
長い沈黙の後、そんな言葉がこぼれた。
まもなく辺りを淡い光が包み、次の瞬間男の前に姿を現したのは黒い髪と赤い目を持ち腰に刀を下げた青年だった。
・
遅くなりました。すみません。
これから宜しくお願い致します(*´-`)