自作小説 扉の彼方に 第二話④
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/01/21 17:47:44
第二話 転校生④
それからは、式は何事もなく無事に進行した。
一度校長が、退職した校医に替わり、新たに着任した人物を紹介したときに、会場のどよめきは再びヒートアップする。
キャンディの叔母の、唐古英理であった。
「もう、草汰くん、信じられへんわ~、なんでマイクであんなこと言えるかなあ」
生...
きくにゃのゆうこときくにゃ♪
第二話 転校生④
それからは、式は何事もなく無事に進行した。
一度校長が、退職した校医に替わり、新たに着任した人物を紹介したときに、会場のどよめきは再びヒートアップする。
キャンディの叔母の、唐古英理であった。
「もう、草汰くん、信じられへんわ~、なんでマイクであんなこと言えるかなあ」
生...
(後編)
それからちょっと経って久しぶりに店に行った。
あたしだっていろいろ忙しかったのだ。
「カコちゃんひさしぶりー」
ママとチィちゃんが声をそろえる。
ふ、と気が付くといつもルパンが座っていた場所に、若い男が座っていた。
明らかにあたしと同年代。
勤め人...
さよなら、ルパン
きくにゃ
本当の名前も知らない。
二人きりで会ったこともない。
何度かお店...
第二話 転校生③
すると向こう側から、なんだよキャンディ、漢字読めないのかよ、と三輝がからかう。
うるさいわい、まだ勉強してへん漢字や!と返すキャンディ。
ふくれっ面のキャンディに三輝が一言二言耳打ちすると、キャンディの顔がみるみる紅潮した。
「ららら、蘭咲って、ランディゆうん!?」
キャンデ...
第二話 転校生②
小さい転入生は、教卓の後ろに立つと肩から上が辛うじて見えるだけなので、教卓の横に回り込み、ぺこりとおじぎをする。
先日見かけたときの恰好は女の子かと間違うようなものだったが、今の衣装から見れば確かにここの中学生だ。
ただ中身はと言えば、とてもそうは見えない。
「はじめまして...