ゆらゆらと
紅と黒が
涼しげに水の中で
泳いでまわる。
ゆらゆら
ゆらゆら、と
手を伸ばせば
小さく跳ねて
水しぶきをあげる。
ゆらゆらと
紅と黒が
涼しげに水の中で
泳いでまわる。
ゆらゆら
ゆらゆら、と
手を伸ばせば
小さく跳ねて
水しぶきをあげる。
栗色の髪のあの娘は
いつも柑橘系の香りがする。
白い肌も、桜色の唇も
触れたら儚く溶けてしまいそうで
誰も彼も躊躇い触れられない。
いつか番傘の下から覗いた
あの淑やかな微笑みが
初夏の緑とともに蘇る。
蒼い炎を纏った妖精は
炎神イフリートから厭われる子供達。
出生は定かではなく
遥か彼方の地ロプノールとも
西の地の果てバルハンとも言われてる。
炎を纏っているものの
イフリートの支配を受けないこの子等は
いつかイフリート山を冷たい炎で焼きつくすと
囁かれている。
空に浮かぶ銀色の星は
君に眠る夢のひとつなの。
小さく瞬いて星が消える時、
永遠に君の中で眠ってしまう。
僕はそれを君に伝える為
何億光年超えて君に会いに来たの。
君がいつか大人になってしまう時
僕もまた銀色に瞬くのだろう。
アリスは何処へ行ったのかしら?
きっと遠くまで出掛けたのね、
いつもなら帰ってる頃ですもの。
クローバーをさがしていたから
きっとメアの丘にいったんだよ。
ドワーフの子供が死にかけてるって噂は本当かな。
谷向こう
妖精の小道をさらに奥へ行った
不思議な草花が咲き群がる
メアの丘。
きっとアリス...