とあるマナーハウスの一場面
- カテゴリ: 自作小説
- 2012/08/25 22:48:29
それにしてもミセスメロンの件は急だったわよね?
そう?
いずれかは、とは思っていたわよ私は。
確かに想像してたよりは早かったけど。
だって本人はそれでいいかもしれないけど
残される方が大変じゃない。
マージョリーさんだって、フィーディーだって。
...まぁ、あの二人なら心配いらないわよ。
逆に...
それにしてもミセスメロンの件は急だったわよね?
そう?
いずれかは、とは思っていたわよ私は。
確かに想像してたよりは早かったけど。
だって本人はそれでいいかもしれないけど
残される方が大変じゃない。
マージョリーさんだって、フィーディーだって。
...まぁ、あの二人なら心配いらないわよ。
逆に...
「シーズン(社交期)が終われば
お兄様もお帰りになるわ。
私ね、お兄様が驚く顔が早く見てみたいわ。」
嬉しそうにはしゃぎ
お気に入りのクッションを抱く
お嬢様は実際の年齢よりずっと幼く愛らしく見える。
「まぁ、そんなことは...。
でもご不在の間にミセスメロンがお暇を頂き、
チロルの娘夫...
坊っちゃん
部屋にこもりきりにならないで
たまには外で星でも眺めませんか。
今日は七夕なんですよ。
ええ、シノワだったかジャポネだったかのお祭りです。
年に一度だけ会える悲恋の言い伝えがあるそうですよ。
そうですね。
きっと、同じように見上げていらっしゃいますわ。
まぁ、何てこと
今日は旦那様もお嬢様もお目通りかないませんわ。
お二人とも流行性の風邪で寝込まれてしまっているので。
あら。
でも何かあっていらしたのでは?
ドイルさんの所の双子はお元気?
あぁ、それは良かった。
でもそれでは奥方様は大変でしょうに
旦那様からは了解を得ておりますのでこのバスケッ...
「カドマス、階下が騒がしいようだが
あれは何の騒ぎだ。」
書斎で煙草を燻らせていた主人が
いかにも億劫そうに、更にさして興味も無さそうに尋ねた。
「はい、旦那様
グレアム様よりお荷物が届くと連絡を頂いておりますので、
恐らくはその荷物の搬入に手間取っておるかと存じ上げます。」
私の言葉が...