Nicotto Town



1月自作 (雪) 「黒のトンネル」

「まさかそんな。陛下が自らなんて、一体どんな理由で? ありえない。それは絶対ありえない……!」   赤毛の騎士が叫ぶ姿を、老婆アドウィナは無表情にみつめた。  鐘が鳴る。 連日の降雪で冷え切った王宮の回廊で、荘厳なる音色が響き渡る。 勝利の音が、老婆の背...

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ねこさんのこと。あと、テキレボさんについて

※ねこさんのこと
こんばんはです。ねこさんをひとり失って、意気消沈のみうみです。
我が家のねこ三兄弟の長男、りーさん。半年前に腎不全であることがわかったのですが、すでに末期のステージでした。家で穏やかにすごす、ということに重きをおいて、自宅で点滴するなど、暖和ケア中心の治療をしていました。そのためこ...

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今年もよろしくお願いいたします&ねこもり刊行

 忙しすぎてなかなかSMSにやってこれないみうみです。 交流できず、ごめんなさいです。 というわけで
 寒中お見舞い申し上げます。 2020年は色々企画していたことが軒並み中止になるという、 とても残念な年になってしまいました。 が、水面下では色々と創作は続けていました。 岩手の作家たびーさんと7月...

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12月自作 『鐘・刀』「見者アドウィナ」後編

   かくて赤毛の騎士はエティア王室の名のもとに、見者アドウィナを招聘したのであった。 「不死を極めたのなら、蘇生の技などもご存じなのでは」  騎士は始めに望みをかけて、黒衣の老婆にそう聞いたのだが。それはできぬと、アドウィナは顔の皺をさらに深めて、同情のまなざしを返してきた...

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12月自作 『鐘・刀』「見者アドウィナ」前編

 こんこんと白い雪が降る中、大広場に弔いの鐘が鳴り響く。  正面にそびえる王宮から聞こえるそれは、悲痛な悲鳴のようだ。  嗚咽のごとき、重く低い音色。聞けば聞くほど憂鬱になる――   西の大国エティア。 王都エルジにて王が急逝したのは、王都で雪まつりが開かれた直後のことであった。...

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