「百の庭園」 序歌 イオニマスの虹 3/3
- カテゴリ: 自作小説
- 2019/06/24 23:28:35
「もっと色が無くなれ! 無になれ!」 願わくば。白い光が、我が身を消し去ってくれるように―― 揺れる鏡が発光しはじめた。どうっと、鏡面からまばゆい光が立ち昇る。 天に向かってきらめきほとばしる柱の中で、少年は叫んだ。今や彼は光に持ち上げられて宙に浮いていた。そんなすさまじい光に怯むことな...
「もっと色が無くなれ! 無になれ!」 願わくば。白い光が、我が身を消し去ってくれるように―― 揺れる鏡が発光しはじめた。どうっと、鏡面からまばゆい光が立ち昇る。 天に向かってきらめきほとばしる柱の中で、少年は叫んだ。今や彼は光に持ち上げられて宙に浮いていた。そんなすさまじい光に怯むことな...
少年が鏡に叩きつけるように腕を振ったので、フクロウは一瞬べちゃりと鏡面に落ちた。しかしすぐに翼をしまい、すまし顔で少年を見上げる。 「庭園の主と我が名にかけまして、このような無体は看過できません。今すぐわたくしに、ごめんなさいとお言いなさい。悔い改めるのです」 「ふん、言うものか。おま...
黄昏の乙女の園は西の果てにありて 大地支える神を見下ろす楽園なり。
序歌 イオニマスの虹 燃えさかる名を持つ者よ。 声高らかに開闢を唄え。 今はもうどこにも居ない、あの人のために。 黄昏の光が、灰色の衣をまとう少年の手のひら...
仕事が忙しくてなかなか浮上できないみうみです。 ごめんなさいー>< こつこつ週に一回なろうさんに「黒の舞師」の更新をしつつ、 ちょろちょろと水面下では赤妖精舎レーベルのアイテムを増やしまして、 5月の文学フリマ東京にこそーと、出店しておりました。 豆本(赤・青二色)が今回も完売御礼となりまし...