Nicotto Town



8月自作/「夏の花 『死臭花 (2)』」 転載可

 穴子(アナコ)は富造(トミゾウ)に見合いの席での注意を簡単に説明した。
事前にメールを送り説明をしていたが、まだ時間があったのでおさらいのつもりだった。
もう筋書きが用意されているので本当は何も注意する事などは無いのだが、それらしく見せるための穴子の演技だった。
富造は穴子の話を聞いてるのかどうか...

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8月自作/「夏の花 『死臭花 (1)』」 

 死体の臭いのする花があるのを御存知だろうか。
名前は「死臭花」
名前といってもそのような腐臭を出す花の総称で、花粉を受粉させるために死体にむらがる虫を呼び寄せる花だ。
いい香りか不快な臭いかは人間がかってに決めていることで、臭いにむらがる虫には関係のないことなのだ。 

死臭花のよう女のがいた。
...

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カエル少年 (10)

 警察と縛られた僕を人質にしている犯人の膠着状態は簡単なことで破られました。
犯人が僕の咽に当てた日本刀を天に振り上げた時のことでした。
一発の銃声が山に響き犯人が後ろの池に倒れようとしたのです。
警察の特殊銃隊の隊員が狙撃用ライフルで、犯人を狙って撃ったのでした。
銃弾が人間の肉体を貫通する鈍い音...

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カエル少年 (9)

 僕のパンツが半分乾いてきた時でした。
男が急に立ち上がりカエル様の入っている厨子を開けたのです。

「ううう、何でだ!」
男は驚いた声でそう叫びました。
父の友達の神主さんが造ったカエル様がそこに鎮座していたからびっくりしたのす。
「池に沈んでるはずのカエルが何故ここにいるんだ」
男の頭の中はそう...

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カエル少年 (8)

 ヒト殺しの男は僕を捕まえ抱き上げると、神社の建物の中に隠れたのでした。
僕を縛った男は一人でブツブツと話を始めました。
男の話では隣村で村八分に合い村人に復讐するために、この周辺の村の守り神であるカエルさまを神社の池に石を付けて沈めたそうです。
その夜から男は村人を殺す夢を何日も見続け、今日の朝に...

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