彼が任務で遠征してからはや四日。
一緒に住んでいる部屋で現在一人溜めにため込んでいた録画を見ている。
「・・・・・・」
無言で見つめるテレビには、鮮やかな色彩とテンポよいおとに音声が部屋に響く。
テレビから壁に視線を向け、カレンダーを確認する。
そこには二人の予定が事細かに書かれていた...
彼が任務で遠征してからはや四日。
一緒に住んでいる部屋で現在一人溜めにため込んでいた録画を見ている。
「・・・・・・」
無言で見つめるテレビには、鮮やかな色彩とテンポよいおとに音声が部屋に響く。
テレビから壁に視線を向け、カレンダーを確認する。
そこには二人の予定が事細かに書かれていた...
いつかくる、別れ。
それはとてもさびしくて、とても悲しい。
君との別れも、きっと。
いや、必ず来るのだろう。
それはさびしいのだろうのか?
それとも悲しいのだろうか?
君に聞こうかと思うが、やめておこう。
これからの先にとっておこう。
だって君が、変な顔で見てくるから。
だから、&ld...
真っ赤なお鼻キラキラ輝くことで。
綺羅(きら)くんです。
これから頑張ります。
がりっ。
「・・・・・・まだこない」
儀式のよう規則ただしく木の板に並んだ傷。
その傷はすでに五十以上ある。
そしてそれを意味するのは、会えない想い人との日数。
前の来訪からずっとつけ続けている、いわば日記代わり。
自分はこの国の要、片や国の重鎮。
どちらがまだ動きやすいかは考えれば明白ともいえる。...
夢に見るのは 赤い雨
響く雨音 ざわめく声
横たわる肢体 纏う朱
痛む腕 詰まった声
白い顔を笑顔で固め
目を閉じているあなた
声が出ずに 叫んで泣いた
あなたの夢を見るたびに
あんときの傷が血を流す
暗いものしか書けない自分が憎い。