ほろ酔いのピーチフィズ-色鉛筆series-
- カテゴリ: 自作小説
- 2012/02/28 22:15:36
あれ?
めずらしいね、今日は烏龍茶じゃないんだ。
呑めない訳じゃなかったんだ。
いつも酔っ払い相手に聞き役に徹してる
呑めないと思っていた彼女が
今夜は綺麗な色のグラスを傾け頬を染めていた。
たまには、ね。
こんな時くらいは、ね。
いわくつきのピーチフィズでね。
少し酔っぱらっているらしい、
...
あれ?
めずらしいね、今日は烏龍茶じゃないんだ。
呑めない訳じゃなかったんだ。
いつも酔っ払い相手に聞き役に徹してる
呑めないと思っていた彼女が
今夜は綺麗な色のグラスを傾け頬を染めていた。
たまには、ね。
こんな時くらいは、ね。
いわくつきのピーチフィズでね。
少し酔っぱらっているらしい、
...
歌声が聴こえる。
ひどく懐かしい曲だ。
遠い故郷や、故郷に残してきた大切な人達を思いだす。
やわらかな優しい歌声
これは誰が歌っているのだろう?
この怪我さえなければ、すこし顔をあげて確かめられるのに。
明日の朝、
誰かに訊ねてみよう。
自己キャンセルとかは
「ああ、早くに決断しておけば良かったな。」
と腹も立たないし、縁が無かったと納得出来るんですが。
出品者キャンセルの通知ログは
どーんっと一気に頭に血が昇ります。
出品して一日で出品者キャンセルとかなら
事情も察せなくないから、そう腹は立たないんですが...
2週間丸々出品し...
見上げたら
雪がひらひらと
とてもたくさん空から降ってきたんだ。
ひとつちいさなくしゃみがでて、
ほんの少しだけ後悔し始めた頃
座ってるベンチの横に探しに来てくれたお兄ちゃんをみつけたの。
「もう家に帰るよ。」
ううん、と首を横に振ることは出来なくて
差し出された温かな手をつかんで帰途についたの...
やわらかなあたたかな日差しが差し込む昼下がりに
このコンサバトリーでお茶をするのがお嬢様の日課。
母屋からトマスが車椅子を押し
ここへ着かれたら私がお茶と焼き菓子をお持ちする。
この時ばかりは、わずかばかりの笑顔をみせて頂ける
この瞬間が私は一番好き。
お嬢様、今日は趣向を変えてアップルティーを...