焼きたてのマドレーヌ-色鉛筆series-
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/12/08 22:47:35
家中においしそうな香りが充満して、
寒い外から帰って来たシャルロッテは
何とも言えない幸せに満ちた気分になった。
どうしたの?
めずらしいわね、
あなたがお菓子作りなんて。
キッチンを覗いてそう言うと
テーブルの上に置いてある
おいしい香りの元をひとつ口に運んだ。
家中においしそうな香りが充満して、
寒い外から帰って来たシャルロッテは
何とも言えない幸せに満ちた気分になった。
どうしたの?
めずらしいわね、
あなたがお菓子作りなんて。
キッチンを覗いてそう言うと
テーブルの上に置いてある
おいしい香りの元をひとつ口に運んだ。
その子の印象といえば
図書館で正確無比にくるくると働く
無口ではあるけれど見た目可愛らしい感じの少女
としか無かった。
まさか戦争が始まった途端
そんな熱い闘争心と、厚い忠義を持った
戦う司書になろうとは。
我らが国立魔法図書館は
紅連合軍と命を共にする覚悟は出来ております!
ロディ様を守護し、...
マドックス
普通はヒトなんかに触らせないのに
どうして私には触らせてくれるの?
少しは私のこと信頼してくれてるの?
喉をゴロゴロと鳴らし
満足げに私に頭を摺り寄せた。
気持ちいいの?
あなたが喜んでくれて
私も嬉しいわ。
テラスには誰も居なかった。
でも、ついさっきまで誰か居たような...
風が穏やかに吹き抜ける。
僕はふと、そこにおいてある
小さなグラスに気がついた。
レモネード?
そうだ。あの夏の日のレモネードだ。
どうして、僕は忘れていることが出来たんだろう。
美しい白でしょう?
本当か定かではありませんが、
あのクレオパトラが愛したとも言われる
至高の品なんですよ。
目を奪われるそれは、
魂さえも奪われそうな
白い白い輝きを放っていた。
それは過去からの呼び声なのかもしれない。