Nicotto Town



核爆弾チビ龍 4

無線の声の主の女性は、人間にしては可愛い声の持主だった。
「聞こえますか?こちらは東京核爆発対策本部の救護部看護師のセイウ コミコです。聞こえましたら応答お願いします。応答するには無線のスイッチを押して話して下さい」
僕は無線マイクのスイッチを押し応答した。
「聞こえるよ。良く聞こえる。コミコちゃん...

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核爆弾チビ龍 3

僕が抵抗しないことを知った人間達は、すぐに僕を取り囲み放射線測定器で僕の体の放射線物質の測定を始めた。

父の黒い核と母の白い核の融合で生れた僕は、放射能の塊であるかもしれない。
僕の体は人間のいう核エネルギーのようなもので動いていた。
放射線や放射物質を吸収し、それをエネルギーに変える内臓組織と体...

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核爆弾チビ龍 2

僕はどれ程歩いただろう。
鉄筋コンクリートのビルの基礎の残骸と道路のアスファルトが溶けて黒くなった砕石の道が目立ち始めた。
核爆発の中心近くでは、何百万度という高熱の為にビルも道路もすべて溶けて蒸発し空中に吸い上げられてしまったが、中心から遠ざかるにつれて熱放射が建物を焼き払うように襲いかかり、その...

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核爆弾チビ龍

僕が生み落とされた島にも人間が数多く住んでいた。
父と母の情事の核爆発で、多くの島の人間が街もろとも一瞬に消えた。
人体の60%が水分の人間が蒸発しても、水分以外の残りの物質はしれている。
その存在していた痕跡も一気に消えてしまった人間達の残した物は何も無かった。

僕が目を開けたのは、顔に当たる黒...

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龍家一族

僕は龍の子供だ。
四龍の内の北方黒龍が父で、西方白龍が母だ。
黒い龍と白い龍の間にできた子供なので、体の鱗が白黒模様になっている不思議な龍だ。
龍が体をぶつけ合う時、それは大きな反応が起こる。
今で言う核反応に似たものだ。
辺り数キロの物が、何万度の熱風と爆風で焼き吹っ飛んでしまう。
水爆が爆発した...

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