博士の作ったサンプル
- カテゴリ: 自作小説
- 2011/11/30 22:56:34
知らないわ。
私、何も知らないもの。
当たり前だよ
穢れを知らぬように
鳥籠に入れて大切に扱ってきたらからね。
そんなこと言われても、
今更そんな...出来ないわ、私。
出来る出来ないじゃないんだ。
その為の鳥籠、実験室だったんだ。
結果を見せて貰おう。
知らないわ。
私、何も知らないもの。
当たり前だよ
穢れを知らぬように
鳥籠に入れて大切に扱ってきたらからね。
そんなこと言われても、
今更そんな...出来ないわ、私。
出来る出来ないじゃないんだ。
その為の鳥籠、実験室だったんだ。
結果を見せて貰おう。
いつもの場所で待ち合わせね。
遅れたら、いいよ、先行ってて
後から追いかけるから。
大丈夫だって。
少しくらい気にしないから。
みんなも気にしないよ?
来週は来れるの?
今度みんなで海に行こうって話してたよ。
ほら、この間話してたでしょ。
都合つくならさ、って。
ふわん
浮きましたか?
指先をもっと伸ばして、
怖がると余計落下しますよ。
ふわん
空へ浮かぶイメージで蹴り出して
抱きしめてるのは記憶ではなく
その時の思いだと感じて。
ふわふわと
今日も新しい子供達が浮かんで
空へと溶けてゆく。
今、どこに立っている。
どこへ向かっている。
この手はだれのもの。
冷たく底冷えする世界なのに
風は生温かく、何とも気持ちが悪い。
Memory Receptacle
あぁ。遠隔での攻撃対象を確認。
何故、僕はそれを知っている?
夜明けちかくに
窓のそとにみつけた猫が
こう言ったんだ。
”イマにジダイがカワル。
そのとき、アナタはえらばれる。”
すり寄って来て
抱いて眠った記憶はあるのに
朝には居なかった。
猫が喋る訳もないし夢だと、さっきまで思ってた。
...こんなことが、自分に起こると誰が...