サァルゴキが入念に男の死体を調べていると、一人の武装した地球人の女性近づいて来た。
「死体が珍しいのか?」
女性は死体を見飽きてるかのようにサァルゴキに話しかけてきた。
そして死体を挟んで、しゃがんでいるサァルゴキの前に立ち彼等を見下ろした。
サァルゴキは女性を見上げながら言った。
「地球人の死体を...
サァルゴキが入念に男の死体を調べていると、一人の武装した地球人の女性近づいて来た。
「死体が珍しいのか?」
女性は死体を見飽きてるかのようにサァルゴキに話しかけてきた。
そして死体を挟んで、しゃがんでいるサァルゴキの前に立ち彼等を見下ろした。
サァルゴキは女性を見上げながら言った。
「地球人の死体を...
サァルゴキはデッドブーリブスマンの死骸を眺めていた。
死骸は死後硬直を始めていたが、まだ全身には及んでいなかった。
サァルゴキは最初デッドブーリブスマンが寝ているもんだと思い、起きるように体を揺すったが反応の無い体に様子が変だと思った。
そして呼吸をしていない肉体を見て、彼が死んでいる事に気が付いた...
一人たたずむキムに近寄って来たのは、警備を終えたクリリスだった。
「キム、どうしの?気分でも悪いの」
声を掛けられ我に戻ったキムは驚きながら顔をあげた。
そのキムの表情を見てクリリスは心配そうに言った。
「何を考えていたの。そんな悲しい顔をして」
キムは子供をおろす事に本能的に悲しみを感じ、目に涙を...
”祈りの朝晩”の後、女性達の騒ぎはすぐには収まらなかった。
今後しばらくの間に身ごもる女性は皆、胎児を中絶しなければならなくなったのだ。
「いやだわね。降ろすなんて、いや」
「ほんと。降ろすぐらいならしないほうがいいわ」
「避妊薬を飲まなくちゃ」
女性達は口々に呟きながら、そ...
その朝も、教祖ペニスインカムはコロニーの女性達を集め”祈りの朝晩”を始めていた。
教祖は毎朝”祈りの朝晩”と称して女性達を集め、その日の彼女達の役割と課題をそれぞれ説明するのだ。
課題といっても女性達の役割はすでに決まっていて、教祖が改めて言わなくても...