兄さんの年より染みたはなし
- カテゴリ: 自作小説
- 2010/06/27 22:22:10
誰も傷つけずに生きられたら
どんなに素敵だろう
そんな大人になりたい
と、まだ幼かった自分はよく思ったよ。
少し大人になってみて
分かったことは
そんな生き方は褒められたものじゃないってこと。
傷つけあってでも
得られるものがあるなら
そちらの方が素晴らしいってことだよ。
誰も傷つけずに生きられたら
どんなに素敵だろう
そんな大人になりたい
と、まだ幼かった自分はよく思ったよ。
少し大人になってみて
分かったことは
そんな生き方は褒められたものじゃないってこと。
傷つけあってでも
得られるものがあるなら
そちらの方が素晴らしいってことだよ。
青い宝石をみつけたんだ。
まだ誰も気付かない光を湛える
美しい宝石を。
きっと僕なんか霞んでしまうよ。
誰にも負けない輝きを得るんだ。
気付いてる?
君のこと。そう、君。
足元から崩れる夢だというのは
端から解っていたつもりだった。
狡いね、自分は。
理解していたと言いながら
こんなにも醜態を晒すなんて。
いいよ。
ありがとう、今度は
崩れ落ちない場所で夢を見るよ。
あれが今度の貢物ですか?
らしいですよ。
類稀なる美しさではありませんか、
王子が婚礼を延ばしたのも今納得しましたよ。
よくも公国は手放したものだ。
そりゃ、まぁ、戦火を浴びるよりかは
幾らかマシだと公国の連中も痛い程解っているんでしょう。
それよりも今夜はいかがですか?
いや今夜は辞めてお...
雨が弾むように
窓を叩く
窓辺に陣取り
キャロルの小説に
目を落としている
まるで時が刻むのを
忘れたかのように
静かで落ち着いた雨の午前
君の横でまるくなる
僕のしあわせ