もう一人の自分
- カテゴリ:小説/詩
- 2025/07/04 22:53:40
振り向くとどこかで見たような男が付いてくる
医学においては、自己像幻視といい、例えばスイス・チューリッヒ大学のピーター・ブルッガー博士などの研究によると、脳の側頭葉と頭頂葉の境界領域に脳腫瘍ができた患者が自己像幻視を見るケースが多いという。この脳の領域は、ボディーイメージを司ると考えられており、機能が損なわれると、自己の肉体の認識上の感覚を失い、あたかも肉体とは別の「もう一人の自分」が存在するかのように錯覚することがあるという。アメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーンや芥川龍之介、帝政ロシアのエカテリーナ2世等の著名人が、自身のドッペルゲンガーを見たという記録が残されている。
ドッペルゲンガーを見たものは死期が近いという!
「お前は俺か?」
「さあ、知ってどうする?」
「知りたいさ、もうすぐ死ぬなら覚悟しなければならないからな!」
「なに、馬鹿なこと言ってるんだよ!兄さん! 双子の弟じゃないか!」
「キャ!(>_<)」