生命の歴史5
- カテゴリ:勉強
- 2018/08/30 21:23:51
生命の誕生
46億年前地球が誕生してから6億年間は地殻の記録がありません。
この時代のことを冥王代と呼びます。
最初の生命の証拠は35億年前の岩石から見付かっています。
西オーストラリアのピルバラ地域から算出したバクテリアの
化石です。
はっきりした形が分からないものとしては、グリーンランド
のイスア地方で産出した39億年前の岩石でした。
その岩石から炭化物の痕跡が見付かったのです。
確かな証拠はないのですが、最初の生命は40億年前くらいに
誕生したと考えられています。
この時代の生命は、現在のバクテリアの仲間だと思われていますが
はっきりしたことは分かりません。
この時代の地球大気には酸素が無く嫌気性の生命だと思われます。
生命誕生の舞台は、様々な説がありますが定かではありません。
しかし、海の中で誕生したと考えられています。(*1)
かつては浅い海で生命が誕生したと考えられていましたが、現在では
深い海の底で誕生したという説が有力視されています。(*2)
その誕生の場として、注目されているのが熱水噴出孔(*3)です。
生命が誕生するためには、有機物と何らかのエネルギー源や
化学反応が進行する環境などが必要です。
熱水噴出孔から出てくる熱水にはメタンやアンモニアが豊富にあり
アミノ酸などの有機物の材料になります。
また、鉄やマンガンなどの金属イオンも豊富で、なおかつ100度を
遙かに超える熱水(*4)が噴出するため化学反応が容易に進むのです。
ただし、これらの説は、まだ仮説にすぎず、実際の生命誕生が
どう進行したのかは不明です。
*1:生命が海で誕生したことは、ほとんどの研究者が認めています。
それは、海水の成分と生物の成分がよく似ていることによります。
*2:浅い海では、まだ地球磁場が弱く、宇宙から降り注ぐ宇宙線などが
地表に達しており、生命にとって有害であったと考えられています。
*3:熱水噴出孔は、1970年代末、ガラパゴス諸島沖などで発見
されました。その熱源はマントルがわき上がる海嶺であり
海が誕生した頃からあったと考えられています。
*4:深海底は水圧が高いため、水の沸点が100度以上に上昇します。
実際2200mの海底では、現代でも400度に達する熱水が
確認されています。