天の窓 と 空の虹
- カテゴリ:自作小説
- 2017/07/28 07:11:39
天の窓が開いて 水が落ちてくる
天の向こう側には 知るよしもない大水があって
神さまの機嫌で
その天の窓が開いて 水が落ちてくる
まぁ そんな水が落ちてきても
おいらの羽根には
水をはじき飛ばせるる羽毛があるのさ
空を飛びながら
人間を観察するのが
いわゆる ヒューマンウォッチングだ
アダムがおいらの始祖を
「ハト」と名付けた頃は
エデンも快適なところだったらしい
最近は
アダムの子孫が無茶をしているということで
ノアが 息子の セム ハム ヤペテ を 伴って
でっかい船を 造っている様子を 鳥瞰している
ノアに言わせると
神さまの機嫌が この頃 すこぶる悪く
天の窓が すべて開いて
一度 天と地に分けた混沌という水を
混ぜ返すとかいう計画があるというのだ
(中略)
船から飛び立ったおいらは
乾いた大地に オリーブの木が生えているのを見た
おいらの連れ合いをここに呼んで いっしょに暮らそうと
巣作りのためのオリーブの葉っぱをくわえて
船に戻った
ノアのおっさんは
なんか はしゃいでいたけれど
おいらは 連れ合いとともに
再び 飛び立った
太陽を背に あの乾いた地に向かって飛んでいると
虹
ノアのおっさんは
この 虹は 再び
このような大水はないとかいう印なのだ
とか
勝手に 神さまに約束を
取り付けたみたいに
言ってるらしいが・・・
ノアのおっさんと その妻
三人の息子と それぞれの妻
併せて8人が
再び人の始まりなったのかな?
おいらは
天の窓が開いて
水が落ちてきても
まぁまぁ 今日を 生きている
気の向くまま日々平和に過ごしている様子でしょうか(´∀`)