Nicotto Town


何かの紙の裏の、メモのたば


全パ班日誌 =はじめの頁=

とある某有名RPGの二次創作小説です。
その世界を舞台にオリジナルのキャラたちが活躍?するお話だよ。
ゲームを知らない人でも分かるように書くとともに、オリジナル設定もアリです。


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◆はじめの頁 =初心者冒険者さんの場合〔前半〕=
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 救護要請が班の方に入る。その場所はナジミの塔。
 ナジミの塔はアリアハンを出て、すぐ見えるところにある塔なんだ。
 海をはさんで西の小島に建っているその塔は、冒険者になるための修行の場になっていた。
 この塔の最上階に居るユーリンじーちゃんに合格をもらえないと、冒険者と名乗れない。
 そして国王陛下から旅立ちの許可もおりないんだよね。
 合格をもらったあとも、初心者冒険者さんたちはここで修行をしたりする。

 このパーティーさん、登録してる情報だと冒険者になりたてだったかな。
 この塔で全滅するなら、ベテラン冒険者への道のりはまだまだ遠いかもだね。

「人数は何人で登録してたっけ?」

「3人です」

「了解~すぐに出発するよ」

 救護はだいたい4人一組で向かうんだ。
 要請の出ている場所まではルーラで移動。
 ルーラっていうのは瞬間移動をする魔法で、唱えるとたちどころに行きたい場所へ移動できる。
 外へ出て、おれがその魔法を唱える。
 ナジミの塔は何度も行ったことがあるし、内部の地図も頭に入っていた。

「反応は2階から出ています。急ぎましょう」

 アメフが水晶がはめ込まれたレーダーを見ながら言う。

「2階だね、大丈夫だと思うけど魔物には気をつけて。行くよ!」

「おっけー副長ちゃん♪」

 ヨナスはのんびり歩き出す。
 ううう、急がないといけないのに……ヨナスはいつもこんな感じなんだよね(汗)
 とりあえず……
 魔物にあうこともなく道に迷うことなく、おれたちは全滅したパーティーのもとへたどり着けた。

「副長さん、あそこ! あの人たちですよ」

 2階への階段を上ってすぐ、通路の向こうに倒れている人を発見した。
 おれたちは急いでその人たちに駆け寄る。

「大丈夫ですか~、すぐに助けますね~」

 フワンが倒れている3人に声をかけて、怪我の具合を見はじめた。
 それにしても……この人たちホントに初心者パーティーだねぇ。
 怪我の具合を見ているフワンのうしろから彼らの様子をチェック。

 『武器・防具はちゃんと装備しなさいね。持っているだけではダメですよ』

 武器・防具屋さんで必ず言われることなんだ。
 けれど、初心者パーティーの何組かはそれを忘れて冒険に出てしまう。
 ……今回のパーティーの人たちのようにね。
 服装は普段着で、いわゆる布の服。
 そして魔物を撃退する武器は道具袋の中だった(汗)

「どう、怪我の具合は?」

 3人の具合を見て応急処置を終えたフワンに聞いてみる。

「ケガはひどくないですよ~。オオアリクイの引っ掻きキズが一番大きいくらいですね~」

「そっか、よかった。それじゃ、お城へ運ぼうね」

 ちゃんとした治療をするため、城へ帰る準備をしようとしたところへ、

「副長ちゃん、魔物いるよ~」

 ヨナスが緊張感なく言う。
 こんな時にはもう少し緊張感持ってほしいんだけどな……。


>後半へつづく





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