かぐや姫 ネコ・ナギ
- カテゴリ:ペット/動物
- 2016/02/22 01:37:14
外は十三夜。
先月の24日(日)に女子猫・凪が入院して、入院時の体重は1.9㎏という軽さでした。
獣医さん曰く、「生命を維持することが難しい体重」にまで減ってしまっていました。
巻き爪の治療で、昨年11月27日(金)に初めて病院を訪れた時の体重が2.95kg。
通院後、程なく猫風邪を発症して以降、約2ヶ月弱の間に1kgも体重が減ってしまった
のです。
猫風邪に効果的な新薬の飲み薬も効果が得られず、再び飲み薬を変えたり、しつこい
鼻詰まりや黄色い鼻水がちっとも治らないため、ネコ・ナギは自力での食餌も水分補給
すらも困難になっていました。
入院する間際にレントゲン写真を撮ってもらったところ、ネコ・ナギは鼻水の膿で蓄膿症に
なっていて、すでに鼻の奥と脳の骨が融け始めていました。
胸水もうっすらと溜まっていて、肺炎も起こしていることがわかりました。
聴診器では肺炎は起こしていないと毎回言われていましたが、胸水が溜まっていたと
いうことは、原因はわたしが無理無理食餌や水分補給や飲み薬を与えていた故の、
誤嚥性肺炎ではないかと思われました。(先生には言われなかったけれど)
衰弱が激しく、入院させても入院中に亡くなってしまう可能性が極めて高いそうで、
わずかな可能性に懸けて病院に託すか、家で最期まで面倒をみてあげるかの選択を
しなければなりませんでした。
やはり仕事中に手が行き届かなくて後悔するはめになるよりは、病院での万全の治療
(点滴、ネブライザーというミスト治療、チューブを使った強制的な給餌など)を施して
もらう方を選ぶことにしました。
わたし自身も、もう限界でした。
入院保証金が1日1万円ずつ掛かるとのこと。
入院のようすをみて、2、3日したら、あるいは5日~1週間くらいして体力が少し
戻ってきたら、退院させて家に連れて帰ろうという心づもりでいました。
夜になり、仕事から帰宅後、ひと通りの用事を済ませた午後9時過ぎ、
「凪がいないと寂しいね~」
と、ほかの女子猫2頭に話していたら、ふと凪の巻き爪のニオイがわたしの鼻元を
過ぎっていきました。
「……?(凪に何かあったのかな?)」
「(ひとりで寂しいからようすを見にきたのかな?)」
「凪はあったかいところにいるからいいね~。うちは寒いもんね」
などと話しながら、椅子に腰掛けているわたしの足元で久々に甘えまくっている
女子猫たちとともに過ごし、ニコタにログインしてみたり、少しだけホッとしたような、
ぽっかりと寂しい夜を迎えていたのでした。
電話が鳴ったのが午後10時25分。
動物病院からでした。
「夜分、恐れ入ります。○○動物病院です。今ってお時間大丈夫ですか?
凪ちゃんの心臓が10分前に止まりまして、蘇生措置中なんですが、これから
こちらにいらっしゃることはできますか?」
1時間前に凪のニオイがしたのは、一番考えたくなかった不吉な知らせだったの
でした。
凪もきっと寂しかったんだ……。
すぐにタクシーを呼んで15分後に病院に到着すると、駐車場のいつもは止まって
いない場所に白いセダンがポツンと止められていて、病院内に仄かな電気が灯り、
入口の鍵も開いていました。
中に入って挨拶をすると普段は入れない診察室の奥へ、治療室へと案内されました。
台の上に横たえられた凪は当然オムツもつけておらず(病院に連れて行った時は装着
していましたが)、酸素マスクを着け、機械による心臓マッサージ中で、緑色の折れ線
グラフや数字が表示されてピッピッと変化していました。
凪は目を閉じたまま、まだ生きているようでした。
「心臓マッサージを止めても心臓は動いているように表示されますが、これは心臓が
痙攣しているだけで、機能して動いているのとは違うんです」
5分くらい経ったでしょうか。
「これ以上、心臓マッサージを続けても脳に酸素が送られないので……止めても
いいでしょうか……?」
「わかりました。ありがとうございました」
ネコ・ナギの亡骸を連れて帰り、後で暦を調べたら、満月の晩で、ちょうど干潮の
時間帯に息を引き取ったようでした。
凪が元気になるよう、応援してくださって、ありがとうございました。
ネコ・ナギは頭のせ見習いネコの使い魔ととてもよく似た顔をしていました。
その後、先月の月末に、残った女子猫2頭のワクチンを受けてきました。
2頭は凪の猫風邪に感染することもなく、元気に暮らしています。
桜や花水木が咲く頃に7歳と8歳になるコたちです。
猫を捨てる人たちがいるので、捨てられた猫たちはあっという間に様々なウイルスに
感染してしまい、ウイルスのキャリアとして生涯を過ごします。
長生きできるコたちは少ないです。
うちでは、箱入り娘たちだからとワクチンを怠った結果、凪の寿命をも縮めてしまいました
が、尽くづく、もう猫を捨てないでほしいと思ってやみません。
ナギちゃん自身もすごく頑張ってきたし、
つきなさんも、3か月ずっとナギちゃんのお世話を続けて、毎日毎日心配し続けて
いろいろな治療を試して、ほんと精一杯がんばりましたね。
私が同じ立場でも、きっと良くなることを信じて入院するほうを選んだと思います。
ナギちゃんが使い魔に似ているなら、かっこいい系?なのかな。
凪ちゃんの匂いは魔法?
また夢の中で元気な姿を見せてくれて、ありがとうの気持ちを伝えにくるかも。
元気な猫ちゃんたち、これから先もナギちゃんの分までずっと元気でいられますよう。
捨てられた猫は、野生動物とは違って人里離れた山とかでは生きられず
お互い近い距離にいて関わり合いも多いから、病気が広がりやすいんでしょうね。
ほんと、捨てられる猫ちゃんたちがゼロになってほしいです。
巻き爪のにおいがしたのは
お別れに来てたのですね
つきなさんによほどなついてたのでしょう
つきなさんのもとで暮らせて幸せだったと思います