これは夢なんだ…?^^
- カテゴリ:自作小説
- 2015/10/14 22:09:00
気が付くと僕は5歳位の少年だった。…そうそう、この角を
曲がると雑貨屋さんがあって、よくお使いを頼まれた記憶が
残ってる…あれ?つまり、これは僕の夢の中って事なのかな?
僕は夢を夢と意識して見た事がない。…面白い事になったぞ!^^
父の仕事の関係で、僕は東京で生まれて『経堂』という町で
育った。どうやら、その時代の夢の中にいるらしい。売店の
おばさんが愛想よく『坊っちゃん偉いね』と語りかけてくる。
大人は、みんな顔が大きくて、仰ぎ見る巨人ばかりであった。
『初めてのお使い』という番組があるけど、その頃の僕には
それが日常だったと記憶している。昭和40年代前半の話だ。
不思議な雑貨屋で、半分はホウキやバケツがぶら下がってて、
半分は食パンやタバコを置いてる店だった。まるでコンビニ^^
父ちゃんのハイライトと朝食用の食パンを抱えて、その店の
出口に向った時、入口に怪人が…こちらを睨んで立っていた。
骸骨のお面を被った恐ろしい目つきの男。こ…殺されちゃう!
慌てて店の奥に引き返し『おばさん、おばさん、店の入口に』
振り返ったおばさんも恐ろしい骸骨仮面だった『逃げるな!』
『わ〜〜〜〜っ!』雑貨置き場側のガラス戸から外に出ると、
タバコ売り場側にいた骸骨男が、僕を見つけて近づいてくる。
『待て小僧!』後ろからおばさんが叫ぶ『逃がしゃしないよ』
ウチの玄関に向って走る?いや、それじゃ母ちゃんが危ない!
反対の通りの角まで行けば交番がある。5歳の僕はその方向
に走り出した。道路がやたら広いし足がもつれて走りにくい。
後ろから男とおばさんが怒鳴りながら追ってくる。…無理だ。
僕の足では逃げ切れない…『こら小僧!』男に腕を掴まれた
その時、手に持ってた食パンを投げつけたが、簡単に片手で
払い落されてしまう。もうダメ…ところが男に掴まれた腕が
一瞬自由になった。一緒に投げたタバコが目に当たったのだ!
まっすぐじゃダメだ。僕は横に走ってドブを越え、板塀の下
の隙間から道沿いの家の庭に潜り込んだ。…何とかここから
交番に向うんだ!庭の隅からお爺さんの声が…『コラぁ!』
見るとやっぱり骸骨仮面!その庭の月山から塀に登って走る。
板塀の上は、木が腐っていたりグラついたりして危なかった。
『おっとっと…』バキッ…足元の木材が折れて塀から落ちる…
どうやら一本隣の道のドブ板の上だ。『痛てて…』もうすぐ
交番に付く…後ろから、店にいた骸骨男の声が近づいてきた。
まだ回り込むのに間があるようだ。でもこの距離では交番に
着く前につかまってしまう…丁度そこに止まってた車の下に
潜り込むことにした。『待たんか小僧〜』骸骨男が姿を現す。
僕はタイヤの陰に体を隠して見守る。気付かれてないようだ。
キキー。不意に車の脇に自転車が止まる。黒い靴が見えたと
思ったら『ここにいるぞ!』かがんでのぞき込んで来たのは
骸骨仮面の警官だった。『もうダメ〜』…『坊主、こっちだ』
反対側の下から、作業服のお兄さんが手を差し伸べていた…。
信じていいのだろうか?その時車のエンジンが掛かり、声が…
『しっかり掴まってろ!』車が動き出した。僕は上を向いて
とにかく車の腹にしがみつく。手を差し伸べてたお兄さんは
いつの間にか骸骨面の顔になって叫んだ『逃がさんぞ坊主!』
動き出した車にしがみついたお陰で、彼らからは逃げる事が
できたが、もう油断はできない!みんな骸骨仮面になってる…
彼らが諦める程度の距離を走った車は、ゆっくりと停止した。
『ガチャ…』僕は車の下で様子をうかがった。『もういいぞ』
覗き込んだ男は…未来の僕だった。5歳の僕には解らないが、
夢を見てる僕には解った。まさに今の僕の顔だったのである。
…おわり^^
古い人間ですし、昔の青年向け活劇ドラマの影響でしょうね^^
あ、でも僕は計算され過ぎた夢をみて自分でもびっくりする。
よく考えると部分的に変なんだけど、意外な展開が多いです。
今回の話なんぞ、本当に見る夢よりもつまらんと思う位です^^
夢の話にしては計算されすぎてますよね。
なんだかほっとした。
5歳の頃の自分に会ったらアドバイスしたりなだめてあげられるのにな。
今の未来をきっと予想なんかしてなかっただろうな。
小僧とか、逃がしゃしないよ!とか言い回しが古風で好きです。
何だろね、そんな夢も見るよ。NHK少年ドラマシリーズの
影響か…児童文庫でたくさん読んだSFのせいかも知れんね^^
骸骨仮面って、悪役とかザコ軍団にもよく使われてきたよね^^
俺も宇宙人が父親に化けてすり替わっているというような夢をみたことがある。
読んでくれてありがとう。ここで描いてる5才の頃の情景は
かすかな記憶に基づいて書きました。広い道路…とあるのも、
車がすれ違いできない狭さなのに、目線が低いから広いのね。
筋力不足なのか、走るとすぐ自分の足がもつれて転んじゃう^^
何となくそんな頃を憶い出しつつ…元気だった幼少期を再現。
そうですね、頑張れよと応援してやれたらいいなと思ったよ^^
そして重い足取りで一生懸命もがいてます。
追いかけられる夢って底無しに怖いですよね。
子供の頃の自分に会ったら思わず抱き締めちゃいそうw
若い頃や子供の頃の自分を憶い出すと、妙に愛おしく思える。
知恵や経験が足りずにウロウロしていたが、解らないなりに
頑張っていた懸命さを抱き締めたくなる。そこで…今の僕が
どこの何を探せばよかったか…ヒントぐらい教えたいなぁと^^
もしちょっと手を貸してやったら喜ぶだろうな…って思うよ^^
おじさん、どうして解るの?…さぁ、昔君に似てたからかな?
よくあるパターンだけれど 未来の自分が タイムスリップしてくるなんて
思っただけでも涙が出そうになるくらい素敵^^
小さい頃の自分は きっといつの時代でも そばに居てくれるんだって思う
幼子の澄み切った瞳は だいぶ濁ってきたのかもしれないけれど
それでも あの純粋な気持ちを きらきらした気持ちを いつまでも持ち続けたいと思う
人は人を選ぶかもしれないけれど 自分は いつも自分を選んでやりたい
どんな時も 助けてくれるのは 自分なのかもしれないし
未来の自分が誰かに委ねたのかもしれない
。。って思う時 その時々で思いやりを掛け合うことの大切さを思うよ
いまだって もっと年老いた自分が ひょっこりと どこかで 見守ってくれてる
・・そんな感じがして 嬉しくなったよ
自分は自分をまず大切にしようって思った そして一杯素敵な経験をするんだ!
こういうショートショートもいいね
笑顔一杯置いてくよ おやすみ~(^^)/
そっかぁハロウィンは意識してなかったなぁ^^そういえば
骸骨仮面なんてそれっぽいよね^^なるほどぉ。まぁ本当に
軽い思い付きなんで、情景描写も展開もいい加減でしたねぇ^^
そもそも、なんで骸骨仮面人間が溢れ返るのか説明すらない^^
ハロウィンにぴったりな感じですね♪
あ、かぼちゃスープとか、かぼちゃプリンとか、食べたくなってしまいましたーw
このお話、絵本にもなりそうですね^_^
これは、さっき思い付きで書いた創作物語です。実際に見た
夢ではありません。何所から沸き起こった夢なのか?最後に
少し…はぐらかされる。そこが狙いです。僕がもし夢を夢と
意識してみたとしたら?を書いた。読んでくれてありがとう^^
今日の私の夢に出てきてしまったらどうしよう?(・・;)とちょっと怖いなあと思いながら
読んでました。
この夢、一体どこから沸き起こって成り立っているのでしょう?^ ^