人格は】真摯さとはなにか【ごまかしがきかない
- カテゴリ:仕事
- 2015/05/31 02:26:51
http://blog.livedoor.jp/ffsyuji/archives/17906055.html
マネジメントが本気であることを示す決定打は、人事において、断固、人格的な真摯さを評価することである。なぜならば、リーダーシップが発揮されるのは、人格においてであり、多くの人の模範となり真似されるのも、人格だからである。
人格は習得できない。仕事に就いたときに持っていなければ、そのあとで身に付けることはできない。人格はごまかしがきかない。一緒に働けば、とくに部下には、その人間が真摯であるかどうかは数週間でわかる。
真摯さは定義が難しい。しかし、マネジメントの仕事に就くことを不適格にするような真摯さの欠如は、定義が難しいということはない。
第一に、人の強みではなく、弱みに焦点を合わせる者をマネジメントの地位につけてはならない。人のできることは何も見ず、できないことはすべて正確に知っているという者は、組織の文化を損なう。
もちろん経営管理者たる者は、部下の限界を明確に把握している必要がある。しかしあくまでも、それらの限界は、彼らができることの限界として、あるいは、その改善に挑戦すべき限界として見る必要がある。
経営管理者は現実的でなければならない。しかるに、冷笑家ほど現実的ではない者はいない。
第二に、「何が正しいか」よりも、「誰が正しいか」に関心をもつ者を、経営管理者に昇進させてはならない。
仕事の要求よりも人間を問題にすることは、堕落である。そして一層堕落を招く。
「誰が正しいか」を問題にするならば、部下は、策は弄しないまでも保身に走る。さらには、間違いを犯した時、対策を講ずるのではなく、隠そうとする。
第三に、人格よりも頭脳を重視するものを経営管理者に昇進させてはならない。
そのような人間は未熟だからである。
第四に、有能な部下を恐れる者を経営管理者に昇進させてはならない。
そのような人間は弱いからである。
第五に、自らの仕事に高い基準を定めない者も経営管理者に昇進させてはならない。
仕事やマネジメントの能力に対する侮りの風潮を招く。
知識がなく、仕事も大したことがなく、判断力や能力が不足していても、経営管理者として害をもたらさないことはありうる。しかし、人格や真摯さに欠ける者は、いかに知識があり才気があり仕事ができようとも、組織を腐敗させる。企業にとって、最も価値ある資産たる人材を台なしにする。組織の文化を破壊する。業績を低下させる。
このことは、企業のトップマネジメントについて特にいえる。組織の文化は、トップマネジメントから形成されていくからである。
士気の高い組織は、トップマネジメントの士気が高い組織である。組織の文化が腐るのは、トップが腐るからである。「木は梢から枯れる」
したがって、とくにトップマネジメントへの昇格においては、人格を最も重視すべきである。要するに、部下となる者すべての模範となりうる人格をもつ者だけを昇格させるべきである。