手土産はポートエレンとボロ布?
- カテゴリ:日記
- 2013/01/11 18:31:59
今度の年末・年始は両親とゆっくり出来て、いろんな会話が出来た。
電話やメールとは比べ物にならない情報量ではある事に加え、目の前の相手の表情もクリアに見えるし、skypeとでもリアルの世界では伝わり方が全く違うノダ。
両親にしてみると、気になっていたのはM先生の事で、何でこんな娘にそれ程の事をしてくれるのか?謎だったらしい。これまでの私からの一方的な情報だけでは伝わって無い面もあったろうから。
で、充分な情報が伝わると、父が「是非お会いしてお礼がしたい。」と言ったのは、趣味とか、持っている物、知識等、『何とか知り合いになって楽しい思いをしたい』と思ったのは当然のことなのだ。
そこで、父親が仙台に出向く機会を検討する事に。その前に何かM先生にお土産を。と考えて父が持ってきたのはワインとウィスキー、「どちらが良いかな、両方でも良いけど。」と考え始めたところで、母親は「やっぱり、男の考える事は。
いい、あなた、れいがお世話になっているのは奥様のご尽力があるからよ。」。
と、更に「第一、その両方を持たしたら、今度あなたが訪問する時何を持っていくつもりなの?」とも。
ウーム、確かにその通りだ。自分で行動することに関しては才能を持ち合わせない母親ではあるが、その分口だけは達者で、シカモ説得力がある。
結局、ウィスキーの方を持っていく事に『ポートエレン』「酒にはかなり詳しいようだがM先生はこれの価値おわかりだろうな。」若干の不安を持ちながら問う父に「多分喜ぶと思うよ。この名前私でも知ってるから。この家にまだ有ったとはおもわなかったけど。」
このウィスキー、『バー・レ○ンハート』なる漫画の本に登場してマニアックな人たちには知られる事になったものだが、お酒の講釈が好きな大人の人ならたいてい読んだことのある本で、「M先生の書斎にも26巻まで並べてあったので、当然価値も分かるはずヨ。」と言うと、父は嬉しそうに納得した。
このウィスキー、何年か前に講釈しながら私に見せた時「飲んでみたい。」と言う私を睨みつけるように首を横に振ったものだ。
その後、埼玉のとある酒屋さんで見つけ、在庫3本を全部買ったので一安心したという事で、今回の手土産と相成った次第。
何年か後、どうしても入手できなくなった時に悔む可能性はあるが、それだけ大事なもである事はこの方面の知識豊富なM先生には絶対伝わるはずナノダ。
続いて母が持ってきたのは、古い布切れ等が入った箱。
「何?コレ、ボロ布ばっかりじゃないの。」と言う私に「奥様は人形作家だそうだけど、それならだまって渡せば、必ず喜ばれるハズよ。」と、出所は一時パッチワークに挑んだ時、珍しい布、特に古布とか海外の珍しい色とか柄のものを集め、結局は彼女の飽きっぽい性格から陽の目を見る事のなかった、いわばコレクションなのだ。
半信半疑ながら、結構な量になったのでこれは宅急便で送る事に。
ついでに、仙台から履いて来たショートブーツも一緒に送って、を代わりに今回せしめた母親が持っていて履けなかったHマークのロングブーツを履いて仙台に帰る事に。
さて、
荷物が到着して、学校が終わるのを待ってM先生宅を訪問。
もう暗くなっていたので、上がり込まずにお暇しようと思ったものの両手にいっぱいの荷物を持っていたので、玄関先で出迎えてくれたM先生が半分持ってくれてそのまま居間まで進んで行ったので、雰囲気でそのまま上がり込む羽目に。
「あの~、これをうちの母が。」と言いながら大きな紙袋に入れた箱3つを奥様の前に差し出し、細長い箱は「こちらは父からです。」と言ってM先生の前に差し出すと、
箱を見るなり、いそいそと中身を取り出し、瓶を眺めながら「何ということだ。」と呟きながら「本当に貰っていいんだろうか」と私に尋ねた。
殆ど同時に奥様からも「あらあらあら、どうしましょう。」と感嘆の叫びが、「こんなにいっぱい、どうしよう。」と私を見つめて言うのだった。
私にはボロ布にしか見えないそれは、人によっては価値のあるものらしい。生かせなくなった母親には『ネコに小判』ナノダ。
価値の分かる奥様には宝物ダと言う説明を聞くまでは理解できなかったが(今でも半信半疑デス)、母親の元に有るより、その価値を生かせる人の元に有る方がこの物達も幸せなんだと言う事は良く分かった。
それにしても、この布切れ共がいかに価値のある云々を言わずに「黙って差し出せば分かる事よ。」と投げやりに言った母を少しは見直した。
いざとなると人を見る目がある。その片鱗を知ってはいたんだが、今日は恐れ入りましたの心境なのだ。その才能があるから人前でも見せる高慢な態度と言動でもトラブルは殆どない。
年季が入る事は恐るべき事なのだ。
で、M先生はと言うと、「敢えてこれを私にと言うのは?マニアックで、マイナーな、価値の分かる人は極めて少数なので、プレゼントの選択肢にはならないはずなんだけどね。誰も居なければ飛び上がって喜ぶの心境だよ。」。
「先生がこれを知らない訳無いじゃないですか。」とアイラのモルトが好きな事、書斎に有った保存版にしているマンガの本から推察できたことなど、結局、夕食のウナギをご馳走になり話は弾んだ。
お2人は上機嫌だった事は言うまでも無い。
貴重とはいえ、元は家に有ったありあわせのものでこれほど喜ばれるとは思わなかった。
それより、私としてはM先生がこのウィスキーの封を切る機会に是非お相伴したいノダ。
今度機会を見て探してみますね。
キャビネットの下段の中が見えない所に
秘蔵品が多分20本はありますので。
その前に勉強しておかないとデス。
『レモンハート』の情報ありがとうございます。
何時か行ってみたいと思ってました。
あのマンガはやっぱりお読みになってたんですね。
第1巻は私が生まれる前だったんですね。
一度、ご実家を探検してみては^^
とんでもないものが出てくるかも
たとえばキンクレイスとか なんてね テヘヘッ(*゜ー゜)>
レモンハートというお店は実在し、西部池袋線の
大泉学園駅から徒歩3分位のところにあります。
あのマンガ家さんがオーナーですが、マスターは雇われで
店は格調高いですが、人災の為か最近はダメだと思います。
珍しいウイスキーをカウンターに並べ、裏に一杯当たりの
値段が張ってあるのが、親切ですね。
ポートエレンは持っておりませんが、飲む可能性といえば
ウイスキーマガジンライブに行けばビンテージの
有料試飲もできるので飲めるかもしれませんね。^^
しかし、凄いご両親です。。。。
最高の贈り物は
相手を理解したうえでの最高に喜ばれる物。
無難な物の選択もあるでしょうが
センスと感性がなければできないと思います。
送られる方のセンスとジャストマッチすれば、
みんながが幸せになれる。
良い体験でした。
流石ですネ。
多分、ジャないかと思ってました。
現物を見た以上、必ず味わってみます。
ローズバンクも多分飲める機会がありますから。
(父が持ってるのを見つけました。)
良く知られたブランドののものでなくても、最高の贈り物が何なのかを
今回は良く教えてもらえました。
修行を積んで
知識と感性は身につけたいと思ってます。
Ханиさんの感性は高いと私的には思います。
今回は母親の大ヒットでした。
多分、一番喜んでいるのは母デス。
最高じゃん^^
価値の感じ方は人それぞれだと思う。
贈って喜んでもらえたことを
贈った人もまた、喜ぶことが出来ると思うと
それは
とても幸せなことだね^^
神と思って母親に会うと
高慢でワガママで
悪魔と出会った思いがすると思います。
多分会わない方が・・・。
ポートエレンですか
私ももってます
ただ、私はアイラよりもローランドモルトが好きなので2本だけですが^^;;
閉鎖されてから今年でもう30年になりますから、一番最後の年に蒸留されたものでも29年ものということになります
操業していた期間も短いためかなり貴重なお酒ですよ
ご相伴にあずかれる機会があったらぜひ飲まれることをお勧めします
もし機会があったらローズバンクも飲んでみてくださいね
こちらも今年で閉鎖されてから20年
飲むなら今の内かも^^
古い端切れも今となっては貴重なものがいっぱいなんでしょうね
お父様とお母様からの恩師ご夫婦への素敵なプレゼントになりましたね^^
今回は母親の存在が光りました。
捨てるにはおしいし、何とか理解できる人に差し上げたい。
その気持ちが執念で通じたようです。
あれほど喜ばれると、冥利に尽きると言うものでしょうね。
本当に年季と知識と経験のある人たちは
違うんだなぁ~って実感w
・・・だって読んでも全然ピンと来ないぐらいですもの(・∀・;)
お母様、流石ですね(≧∇≦)b
価値が分かるからこそのステキな贈り物ww
貴重な古布だったんでしょうねぇ
でも お母様・・神かもw お会いしてみたい(^_-)-☆
れいさんのご両親(特に母上様)はすごい人たちですね^^♪
わかる人にはわかる秘蔵の品♪ 先生がたに喜ばれ、よかったですね♪
あげた方としても嬉しいですよね(〃^▽^〃)
いつも楽しく読ませていただき、ありがとうございます♪
ブログには書きませんでしたが
M先生ご夫妻は直ぐに東京の両親にTELしました。
その会話のレベルは
私達修行の浅いレベルでは出てこないような言葉が次々に出てきます。
年季ですね。
私には、お酒や布の価値は全く解らなかったですが、解る人には解るのですね。
先生のご家族は、さぞ喜んだでしょう。
先生のお宅で食べたウナギ位では先生は申し訳ないと思っているのでしょうね。
でも良いのを差し上げたれいさんは流石です。良い両親を持って、良かったです。