とあるマナーハウスの一場面
- カテゴリ:自作小説
- 2012/06/10 22:09:26
「カドマス、階下が騒がしいようだが
あれは何の騒ぎだ。」
書斎で煙草を燻らせていた主人が
いかにも億劫そうに、更にさして興味も無さそうに尋ねた。
「はい、旦那様
グレアム様よりお荷物が届くと連絡を頂いておりますので、
恐らくはその荷物の搬入に手間取っておるかと存じ上げます。」
私の言葉が終わるのを待たず、
主人は空を仰ぐように天井を見上げ話し始めた。
「...また、シノワか。
あいつは貴族が商売をすることに何も抵抗がないようだ。
それが悪いことか、良いことなのか、わしにはもう判断し兼ねる。」
茶を用意するようにと最後に言い添えた。
ご自分でも自覚されているよう見受けられるが、
本当にこの数年で主人は老けこまれたと思いつつ
茶の手配に書斎を後にした。
イメージし易くなりますね。勉強になります。
ええと、ここで言うシノワは中国陶器という意味合いで使わせて貰ってます。
シノワルさんが令息
どうも翻訳ものとか、カタカナ系は、鈍いので、確認しながら読んでます
ほかのカタカナ系の方にも、余計な口出しながら、いっていますが、
創元社だったかの『ファンタジー・シナリオガイド』なるものがあり、
料理上手であれば、料理上手の●。 足が速ければ、駆け足の●。身長方かかれば、のっぽの●。
というように容姿や特技でニックネームをときどき入れてやる 名前とニックネーム、容姿など三つを文章中でリバーシブルさせる。すると読み手はとてもイメージしやすくなるのだとか…
粋と意地だけで生きなければいけませんね
太宰治『斜陽』の、お母様のように・・・