Ange 10
- カテゴリ:自作小説
- 2012/04/04 22:40:15
10.
今、入って来た扉。
開けてラダは愕然とした。
「...違、如何?」
さっきまでの光景とあまりにも違いすぎていた。
今の今まで、キレイにしてあった廊下に
ホコリが積もり、所々床が抜けていた。
18号の姿もなかったし、他の少女達の気配も全くなかった。
本当に幽霊屋敷らしい、朽ち果てた廃墟だった。
「...どういうことだ?」
「な、コレ何?」
ラダに遅れて2人も愕然とした。
慌てて3人と1匹は、今別れたばかりの24号達の部屋に向かった。
......部屋には、もう誰も居なかった。
壊れて止まってしまった、
アンドロイドが2体、中央の椅子に寄り添うようにあるばかりだった。
一体は椅子の上にちょうど座ったカタチに、
もう一体は抱きかかえられるように、ヒザの上で眠るように...止まっていた。
さっき見た2人とは、見る影もなかった。