Ange 2
- カテゴリ:自作小説
- 2012/03/27 22:26:57
2.
ニィナは2階の天窓から、中の様子を覗いてみた。
...誰もいない様子だ。
窓をこじ開け、屋敷の中へ降りた。
やはり、しんと静まりかえっていて人の気配はしなかった。
「...誰?」
急に背後から声をかけられ、ニィナは死ぬ程驚いた。
振り返るが、金色の髪の毛が揺れたと思うと、
しなやかな足が横殴りに顔面を襲う。
ニィナはそれを鼻先でかわすが、また背後に気配を感じた。
金髪のあどけない表情の女の子がちらりと見えた。
攻撃してくる訳でなし、ただニィナをじっと見ていた。
その少女に気を取られた瞬間、ニィナの首もとにひやりとした感触がつたわった。
指先が触れていた、そして一気にニィナ身体中に放電された。
「...戦闘用、アンドロイド、か...?」
痺れて失っていく記憶の中、同じ顔がたくさんあるのにニィナは気付いた。
金髪少女が、たくさん居た。
全て、同じ顔をしていた。
でもいったい何のために??