Nicotto Town


nekomeのつぶやき☆


恋は、舞い降りる天使の羽のように、、。(12)


新宿駅の改札口で、2人は途方にくれていた。
   
「連絡つかないのか?」

杏樹の父、隆はイライラしながら、携帯をかけている智子に言った。

   「だめね。きっと、孤立した集落って源さんの所なんだわ。」

智子は、あきらめたように、携帯を閉じた。 
  
「そう言えば、ニュースでいってたな。心配だ、って。」

さっき待合室のTVで見た、昼のニュースに鈴羽村が出ていたのだ。
  
「そう・・ね。ここにいても仕方ないし、いったん家に戻りましょうか?」

荷物を持ち替えて、智子は隆に聞いた。

   「そうだな、連絡が入るかもしれない。」

 戻って、正解だった。源さんからFAXが届いていた。
源さんは自分の携帯を持ってこなかったし、
かろうじて智子の家の電話番号 だけは覚えていたからだ。
そこには、自分のケガの事と、杏樹の様子が簡単につづられていた。

  {智子へ
   
足を骨折して入院した。杏樹の事も心配するな。
滝が側についている。安心しろ!
                     源次郎 }
 
(まったく、どうしちゃったのよ!話がわかりゃしない!)
  
  智子は隆と相談して、とりあえずJRが復旧しだい智子だけでも源さんの所へ行くことを決めた。

 
  その日の昼過ぎ・・・・。
 龍太郎は、目を覚ました。いつの間にか眠ってしまったらしい。
一晩中、ストーブにまきをくべる時以外はずっと杏樹のそばにいた。
 その杏樹も、いまは静かな寝息をたてて、眠っている。
そっと、イスから立ち上がって伸びをした、それから静かに窓のカーテンを開けた。
 雪は相変わらず降ってはいたが、小降りになっていた。

  (このまま、止むかな?…?そうだ!源さんの部屋にたしか…!)

 源さんの部屋に行くと、なにやらごそごそしていたが、目当ての物があったようだ。

  (ラジオ!どうしてもっと、早く気づかなかったんだろう?)

 部屋に戻ると、スイッチを入れチューニングをすると、ニュースが聞こえた。
やはり、雪の情報をやっていた。
 雪は峠を越えて、天気も回復するようだ。ホッと一安心した。

  (さて、めしの支度だ!と、その前に。)

 昨日雪の中、杏樹を背負って歩いて来てから、一度も着替えてなかった。
幸い、風呂場はガス湯沸かし器である。
換気は窓を開ければいいし、電気が無くても使える。
着替えを出して、風呂場に行った。

 シャワーをひねると熱い湯がほとばしった。髪を手早く洗い、体を洗っていると、杏樹のシャンプーに目がいった。
 不意に夕べの杏樹の姿を思い出してしまった!

   (わ~~!何、考えてるんだ!<(`^´)>!ばか~~!)

 あわてて、冷たいシャワーを浴びた。
タオルで体をゴシゴシ拭くと、風呂場から出た。
綿のシャツとジーンズを身に着けて、台所へゆくと、昨日の残ったご飯で、雑炊を作った。
 部屋へ戻ると、杏樹はまだ眠っている。
ベッドの傍らの机に、雑炊を置いて、杏樹に声をかけた。

   「起きられるかい?杏樹?」

 杏樹はゆっくり目を開いた。

   「うぅん?…。あ!おはようございます。」

   「ん^^;コンニチワかな?雑炊作ってきた。昼ごはんだ^^」

 龍太郎に手を貸してもらいながら、杏樹は少し恥ずかしそうに、起き上がった。
   
   「出来立てだから、少し熱いぞ。」
  
 そう言いながら、杏樹の茶碗に雑炊を入れてくれた。
少しずつ、冷ましながら食べると体の芯から 温まってくるのが判る。
雑炊の温かさだけではなく、龍太郎の心がこもっているせいだと杏樹は思った。
 ふいに、涙がこみあげた。

   「ん?どうした?雑炊アツかったか?」(^_^;)

   「うぅん…。違うの、私、なんだかうれしくって。」 (◡‿◡✿) ポッ❤  
  
   「?」

   「家族以外の人に、こんなに優しくされたの、初めてだったから。」

  龍太郎は、そんな杏樹を愛おしいと思った。胸の奥の方がキュンとした。
 杏樹は龍太郎の顔を見た。
 二人がそっと寄り添ったとき、バンバンと玄関の扉をたたく音がした。

   「おぉい!杏樹ちゃぁ~ん!」

   「あぁ?喬介の声?」

 除雪車に乗って元橋喬介がやってきた。
    
       ~つづく~
 

  
 

 


アバター
2009/05/26 11:58
mikaさま>恋敵は、なかなかあきらめません!
        でも、結構龍太郎と喬介…いいコンビ(?)ですね^^
アバター
2009/05/25 21:56
あわわわわぁぁぁあ

いいところ~~~も~~~

nekome様のいけず~~。

恋の進展お願いします。

ドキドキ ステキ(◡‿◡✿) ポッ❤

うふふ
アバター
2009/05/25 17:48
キリシマさま>喬介の本領発揮!(笑) 間の悪い男です^^;


かりネコさま>恋敵は、こういうものらしいです、っていうか、そうなんですよ ヾ(。`Д´。)ノ こら~~!
アバター
2009/05/25 08:17
ほんと、良いところだったのにぃぃ~ (笑) 
イジワル?
アバター
2009/05/25 05:22
いい所だったのに〜!(笑)
アバター
2009/05/25 02:14
keityannさま>やっぱ、あぶないっすか?^^;
           直接表現は、自主規制してるんですが、、、(笑(^_^;)
         
アバター
2009/05/24 23:58
こんばんわ
始めまして、面白くて最初から読んでみました。
チョット危ない小説ですね^^、、、。
こんな場面なら、、、、、ウーン、
まっ、もう少しじらすのかな?
又読ませて下さい、
アバター
2009/05/24 22:33
ちちゃちゃさま>目が離せないんです!携帯にびしびし書き込んでます(⌒v⌒)V!
           期待しててください!
アバター
2009/05/24 22:30
コメントありがとう^^  自分で書いていながら、きゃ~~~!って言ってますヾ(*≧∀≦)ノ彡☆
              恥かしいやら、照れるやら、書いているところは、人にお見せできません!

あれっくさま>これから、また新しい展開を見せます!期待しててください!

こりんごさま>初のラブシーン、、と思ったら,、、ヾ(。`Д´。)ノ もう!間が悪い!
アバター
2009/05/24 22:23
龍太郎、意識してますね~(^^♪いいぞいいぞ~☆
と思ったら…もう!折角いい所なのに~!!!
アバター
2009/05/24 16:40
のあああああああああッ

この後は!?  この後はどうなるんだあああッッ!?!?
アバター
2009/05/24 16:35
あ~、いいところなのに・・・でも、喬介も喬介なりに心配しているんですよね^^

この先、どうなるのか、ますます目が離せなくなりますね~♥

nakomeさん、「恋天」最高で~す♥(^○^)♥(^◇^)♥(^o^)♥(^ー^)♥
アバター
2009/05/24 14:41
コメントありがとう^^  オジャマ虫は、だいたいいい所で邪魔をする! だから「オジャマ虫」なんだな^^;
             言霊様とお話を書いていて、おっ!いよいよか!と思ったら
                「させるかぁ~~~!」といった感じで、喬介が出てきました(笑

ゆのさま>彼は彼なりに、杏樹が心配なんでしょうね^^; オジャマ虫です(^_^;)


りな^^さま>そうゆうものらしいです^^;いいとこに来るんですよね、別名:間の悪男!^^


居酒屋大ちゃんさま>ホント、もう少しだったんです!邪魔邪魔邪魔する喬介です!^^;


しぃ☸さま>龍太郎は、料理も上手いんです!(笑  



時折さま>お待ちかねの「キザ夫」!!きた~~~~~!です。(笑
アバター
2009/05/24 10:16
キザ夫キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
アバター
2009/05/24 07:53
雑炊おいしそう~(* ̄¬ ̄)o―∈じゅる・・・

Σ┗|゚д゚* | なんでやねん そっちの感想か~いw
アバター
2009/05/24 02:25
あ~・・・もう少しで・・www邪魔者が~^^
せっかく二人きりで・・時間があったのに~ww
フフフ・・じらさないでんww@^-^@・・・次はどうなるねんww
アバター
2009/05/24 02:08
おぃwwwww喬介めwwwwwっ!!
アバター
2009/05/24 01:06
喬介のいけず・・・・・www



Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.