Nicotto Town


nekomeのつぶやき☆


恋は、舞い降りる天使の羽のように、、。(10)

 龍太郎には、付き合った女性もいたし、29才ともなれば、それなりに経験がない訳ではない。
 それに、相手は女子高生、おまけに源さんの孫だ。
そう思って、自制しても、やはり健康な男子である、ドキドキしてしまうのだ。
 
 ヤカンの湯に差し水をして、ぬるま湯にすると、宮子に教わったようにペットボトルに入れてタオルを巻いた。
それとヤカンと一緒に持って部屋に戻った。
 部屋に入ると、薪ストーブの火が赤々と燃えている。部屋は暖かい。
 
 杏樹の側に行くと、そっと手と足に触れた。凍傷にならずに済みそうだ。
それでもまだまだ温かいというところまではいかない。
ストーブに薪をくべたり、何回かペットボトルの湯を変えて、杏樹の様子を見ていた。
 落ち着いてきたようなので龍太郎は、宮子に連絡しようと子機に手を伸ばした途端、電源が落ちた。
  
  (どうしたんだ?)
 
 引き出しから、手探りでLEDライトを出して、玄関の配電盤を確かめにいくと、ブレーカーは落ちてはいない。       停電したらしい。
  
  (こんな時に限って…だ。)

龍太郎は、自分の部屋から、納屋に入った。
  
  (確かここにあったはず…。あった!)

探していたガスランタンを見つけると、新しいガスボンベも2つ出して部屋に戻った。
マントルが壊れてないのを確かめると、ランタンに火を灯した。調節をすれば、長い間大丈夫だろう。
 ベッドサイドのテーブルにランタンを置くと、部屋に優しい光が満ちた。

その光に照らされた杏樹の顔は、まるで天使のように見えた。
龍太郎は、魅せられたようにそのままスケッチブックを手に取ると、杏樹の寝顔をスケッチし始めた。


 杏樹は、夢を見ていた。深く冷たいガラスの破片の漂う水の中で、
寒さと刺すような感覚に苦しみもがいていた。
 深い水底に沈み込みそうになると、誰かの温かい手に、
引き戻され少しずつ上へ上へと上がっていった。
 水面に出た途端に、目が覚めた。

  (ここ…?どこ?‥?)
 
 部屋の中は、淡い光が満ちている。
何故ここにいるのかも、わからなかった。
辺りを見回すと、すぐ側の椅子に龍太郎が座っていた。
熱心にスケッチブックへ何かを描いている。
 起き上がろうとして、体に力を入れた時、右足に鈍い痛みが走った。
    
  「あっ。痛っ!」
 
 思わず声が漏れた。龍太郎は、ハッとして杏樹の方へ顔を向けた。
そっと、抱き起こして、ベッドの横にひざまずいた。  
  
  「気がついた?オレが誰か判る?」
 
  「龍太郎さん?」(え?)

  「君の名前は?」
  
  「何でそんな事を聞くの?」(?_?)
 
 龍太郎はホッとして杏樹の顔を見た。
  
  「良かった。このまま目を覚まさないんじゃないかと思った。」

  「?」

 杏樹は一生懸命に思い出そうとした。しかし、霧がかかったようにはっきりとは、思い出せない。

  「オレが悪かったんだ。すまない。」(ごめんよぅ(T_T)

  「え?」(何で、謝るの?(-_-;)

  「何にも知らないのに、あんな言い方して。だから、杏樹は出て行ったんだよな?」

 そういわれて、だんだん杏樹は思い出してきた。
家を飛び出したこと、怪我をしてしまったこと、そして雪の中、龍太郎が助けに来てくれたことを。

  「ありがとう・・。」

  「え?」(何で?)

  「助けてくれて・・・。」

 龍太郎は、なんだか照れくさかった。

  「いいんだ。とにかく良かった。ウン。そう!」

 しかし、そんな流暢な事を言ってばかりは、いられなかった。
雪はますますひどくなるばかりで、電気が駄目なら、無論電話もだ。
連絡の取りようが無い。完全に、孤立しているのだ。

  「雪で電線が切れたらしい。電話もダメだ。」

  「そうなの?雪そんなに、スゴイ?」

  「ああ。1mは積もってる。」

  「1m?!」

雪の量は杏樹の想像をこえている。思わず、手を口に当てたとき、杏樹は気がついた。
 
  (あ!れ!この服!!)
 
 龍太郎は杏樹が着替えさせられた事に気づいた事がわかった。

  「あ、その、濡れたままでは、 いけないって宮子さんが教えてくれて。
    その、とにかく着替えさせたというわけで、。」(シドロモドロ、、。)

  「え、、と、あの、ありがとう。」(真っ赤、、。)

 2人は、お互いに、真っ赤になった。

       ~つづく~

 
 

アバター
2009/05/22 19:33
mikaちゃんも真っ赤(^^;)v

つづきへ行きまぁ~す。

うふふ
アバター
2009/05/20 21:19
その光に照らされたオバハンの顔は、まるでオカメのように見えた・・・うぅぅ;;

なんか青春してるw(〃∇〃)ポッ♡
アバター
2009/05/18 05:22
こっちまで照れてしまいます〜(ノω`)///
アバター
2009/05/17 23:34
コメントありがとう^^  普通のドラマなんかだと、抱いてあたためる、、なんてありがちですが、それNGなんです^^;
              手足の冷えた冷たい血液が心臓に急激に戻ると、心臓にすごい負担になるんだそうです。
               抱きしめると、内臓などを圧迫して、そうなり易いようです。ご参考まで、、^^;

居酒屋大ちゃんさま>お褒めに預かり、恐縮です!(*^^)vまだまだ、続きます^^

ゆのさま>まどろっこしいかもしれませんが、2人の恋の行方を見守ってくださいませ(^.^)

かりネコさま>そこが、龍太郎のいいとこなんです^^;がんばれ!

しぃ☸さま>書いてて、身もだえするぐらい(?)テレまくりです^^

時折さま>ニュース読みましたね喬介出てましたねぇ!(^^ゞ  心配してたなぁ、、、。

こりんごさま>縮まりそうですね、乞う!ご期待!
アバター
2009/05/17 22:10
外部と遮断された空間に2人、、、
あ~この後に何が起こるんだろう~(>_<)2人の間が急速に縮まりそうな予感ですね^^わくわく♪
アバター
2009/05/17 13:01
キザ夫ドンマイw
アバター
2009/05/17 11:21
(*^艸^*) ふたりとも若いわ~テレルヤ━ヾ(*`ェ'*)ノ☆)Д゚)━ン♪
アバター
2009/05/17 11:16
むふふ、よく耐えたわ、龍太郎くん。(っていうか、ワタシには無理かも・・)

しかし、まだまだ試練は続くのだ! (続きはnekomeさんのみぞ知る・・・)
アバター
2009/05/17 08:03
うふふふふふふふふふふwwwwwww
真っ赤っかの二人の今後はいかに!?

楽しみでぃす!
アバター
2009/05/17 02:33
凄い話だ・・nekomeさんありがとう@^-^@・・感動しちゃいましたwww
まだまだ読みたいですう~^-^  
この後どうなるのんwww



Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.