Nicotto Town


木漏れ日の下


□:空駆ける戦士に、敬礼!:□ (2-1)

二章:翼の折れた鳥

――夜。その報告は突然飛び込んでくる。深い眠りについていた私と新米パイロット達は、ハワード大尉の沈んだ声に起こされた。深夜2時の事だ。

「ブレイクの翼が折れた。そして、べリ二アの監視下にあったアクーラが……宣戦布告した。明日からはスクランブル配置だ、ブレイクはいない。気を引き締めろ」
 
 昼、共に雪原に向い飛行していたパイロット達13名は、突然のテロリストからの攻撃で翼を折られた。13人の内、7人は対空ミサイルの直撃で空中で粉砕、即死。残りは5名となり、その内4人はミサイルは避けたものの左翼を失い雪山に突っ込んだ。唯一生き残った残り2名のブレイクとベテラン操縦士は命からがらその場を離脱したが、右翼とエンジンを損傷したブレイクの機体は、この施設に辿り着いた途端に炎上、ブレイクはベイルアウトしたものの、打ち所が悪く肋骨を三本骨折し、ベテラン操縦士は高度制御装置の故障で着陸時にクラッシュし死亡した。結局生き残ったのは新米パイロットのブレイクだけとなり、軍上層部の人間達は頭を悩ませているという。なんせこの施設には、ベテラン操縦士が殆どいなくなってしまったのだから。

 アクーラの宣戦布告により、私のカメラとレコーダーは全て、施設の守備兵に没収された。ゆっくりと、私は戦争に巻き込まれていく。戦場に駆り出される若きパイロット達を見つめ続ける事にしたが、こうなってしまっては、もはや雛鳥とは言えまい。一人前の戦闘機乗りとして、彼等は戦場の空を飛ぶ。もう立派な鋼鉄の鷲なのだ。少し――侘しい気もするが。だが……もう戦争は始まっている。一般市民の私は、彼等の無事を祈る事しかできない。彼等の……無事を。

#日記広場:自作小説

アバター
2010/05/05 01:54
コメントありがとうございます。
トップ・ガンは名作ですよね^^曲も話も

そんなに似てますか^^;
制作関係者じゃないですよ^^; 俺18ですから。勿体ないお言葉ありがとうございます。

俺は戦闘機は好きなんですが^^;小説は読めてなく。もっこすさんの言ってらっしゃる小説も知らないんです^^;今度読んでみます。

続編、頑張ります
アバター
2010/05/05 01:46
トップ・ガン!
いいですね~ww。懐かしいです。
Danger Zone~♪すねww

エスコン、もといエースコンバットはプレイしたことないんですか?
機会がありましたら是非w
最近は私もゲームはあんまりやってないのでZERO以降、Xと6はプレイしていませんが、それにしても良く似てますよ。
制作関係者の方ですか?と思えるくらいです。

自分も戦闘機好きでプラモなんかを良く作っては空へ思いを馳せています。
ドッグファイトはあまり出てきませんが、
ご存知かもしれませんが、近代戦闘機系小説としては、
鳴海章氏のZEROシリーズやグレイグ・トーマス著のファイアフォックスなんかを読んでます。

続編を期待しております。



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